『Apex Legends』チーターがたった4日でBANから復活か。高レベルアカウント売買に対策中と開発者が証言
『Apex Legends』において、たったの4日間でBANから復活したと思われるチーターが発見され、話題となっている。チーターはこの3か月間、運営から数回のBAN処分を受けながらも堂々とストリーミング配信を続けているようだ。
PC版『Apex Legends』におけるチート利用者の存在は、長らく本作に影を落としている問題だ。それでも、2020年にはBAN権限を持つ公式セキュリティアカウントとして、HideoutsことConor Ford氏が登場。昨年には、日本向けのチーター通報窓口Rin Matsuoka氏が増員されるなど、ゲーム側からもさまざまな対抗策が講じられており、一定の成果を上げてきた。しかし、それでもなお、チート利用者は一定数存在するのが現状だ。
そんな中で、米国のeスポーツチームCloud9で『Apex Legends』部門のヘッドコーチを務めるPVPXことJamison Moore氏が、チーターと思しきストリーマーSway Bimo氏を発見。Sway Bimo氏の配信クリップをTwitterに投稿した。動画には、木の枝葉やバンガロールのスモークの向こうにいる、ほぼ視認不可能な相手を、あまりにも不自然な命中率で撃ち抜き続ける様子が収められている。
そのほかにも、Sway Bimo氏の不正を裏付ける証拠は投稿されている。まずは、チートツール販売業者のDiscordチャンネルで発言するSway Bimo氏のスクリーンショット。さらには、遠くの障害物の向こうにいた、ほぼ察知不可能といえる相手に対して、事前に位置を知っていたかのような撃ち方をするクリップも投稿されている。Sway Bimo氏がチートを利用していることは明らかなようだ。Moore氏によると、このストリーマーは3か月以上にわたってチートの利用および配信を続けているのだという。
しかし、この報告に対して、先述の公式セキュリティアカウントを務めるConor Ford氏が反応。Sway Bimo氏へのBAN処分は、この3か月の間に何度もおこなわれているとのこと。決して3か月間野放しにされてきたわけではないようだ。実際、Moore氏は4月11日に同ストリーマーの不正行為を、十分な証拠とともに開発者に報告し、対応がなされたそうだ。だが、なんとたったの4日間で復活して、15日にはSway Bimo氏は堂々とストリーミング配信をおこなっていたという。Moore氏は、今回のように、BANされた際の代替アカウントとして、チーターが複数のアカウントを所有していることを運営側が把握できているのか、Conor氏を問い詰めた。同氏は以下のように回答している。
Conor Ford氏によると、高レベルのアカウントが売買されており、チーターの代替アカウントとして悪用されている実態は把握済みで、対策が実施されているという。よって、たった4日間で復活するというような事態は起きないはずである、とのこと。しかしながら、Moore氏が確認したかぎりでは、実際に4日間で復活したチーターは存在すると思われ、開発側のおこなっている対策には何らかの回避策が存在するのかもしれない。
今年2月で3周年を迎えた『Apex Legends』。思えばその大半の期間で、チーターと開発者の戦いは繰り広げられてきた。そのなかでは、対策が功を奏して、チーターが影をひそめていた時期もあった。しかし最近では、今回の一件のほかにも、チート利用を公言しながら堂々とストリーミング配信をして、運営を挑発するチーターさえ現れている。短期間でBANから復活するチーターや、BANをまったく恐れないチーターが出現しつつあるのは、新たなBAN回避策が編み出されたからかもしれない。こうした現状を受けて、開発者はどのような対策を打ち出していくのか、今後の動向に注目したいところだ。