3Dアクション『けものフレンズ Cellien May Cry』Steamでも配信へ。新たなパークの危機にフレンズたちが対峙する二次創作フリーゲーム

坂本龍氏は4月16日、『けものフレンズ Cellien May Cry』のSteamストアページを公開した。ストアページによると、2022年5月に配信予定。「けものフレンズ」の二次創作作品。

国内の個人ゲーム開発者である坂本龍氏は4月16日、『けものフレンズ Cellien May Cry』のSteamストアページを公開した。ストアページによると、2022年5月に配信予定。Steamからも、本作がダウンロードできるようになるようだ。なお、本作にはアニメ「けものフレンズ」本編のネタバレが含まれている。

『けものフレンズ Cellien May Cry』は、フリーゲームとして2021年2月に公開された、「けものフレンズ」の二次創作作品だ。ヒトの姿に変化した動物「フレンズ」たちが楽しく暮らすジャパリパークを舞台に、フレンズたちがセルリアンと戦うわくわく3Dアクションアドベンチャーゲームとなっている。本作のベースとなるアニメ「けものフレンズ」では、ある日サーバルキャットのフレンズ「サーバル」が、尻尾や耳のない奇妙なフレンズ「かばん」と遭遇する。2人はかばんの正体を知るため、パークガイドロボットのボスと共に旅に出発。危険なセルリアンとの戦いや、さまざまな地方を巡る大冒険が繰り広げられていた。


本作ではサーバルを主人公に、アニメ「けものフレンズ」後の物語が描かれる。紆余曲折の末、サーバルやかばんたちは図書館へと戻る。しかし時を同じくして、ジャパリパークでは大量のセルリアンが発生。サーバルは、かばんやボスとたちとはぐれてしまう。新たな危機が起こったジャパリパークを舞台に、フレンズたちの戦いが描かれる。

サーバルは、パーク内の各地方でセルリアンと戦いながら、まずはフレンズたちを救助していく。本作のサーバルは爪を使った攻撃やジャンプ、無敵時間付きの回避といったアクションが可能だ。攻撃や回避時にはスタミナを消費するため、適宜スタミナ回復を挟みながら戦闘を展開。弱点を狙って大ダメージを叩き出したり、ジャスト回避でスタミナを回復させたりしながら、セルリアンを撃退する。成長要素としては、経験値によるレベルアップと、ショップによるアクションやステータスの底上げが用意されている。アクションとしては、ボタンの組み合わせで発動する特殊攻撃や特殊回避も可能だ。


パーク内の各地方でフレンズを助けると、報酬が獲得できる。また一部のフレンズは仲間となり、アイテム「ジャパリまん」を消費することで、一時的に一緒に戦ってくれるようになる。仲間のフレンズたちは、それぞれスキルをもつ。たとえば、かばんはセルリアンの注意を引き付ける「紙飛行機」。カバは、近距離攻撃に対してカウンターを仕掛ける「大口勝負」。トキはフレンズのHPを回復し、セルリアンを怒らせる「トキの歌」などのスキルを所持している。

仲間になるフレンズは30人以上。異なる個性をもった大勢のフレンズたちと、一緒に戦えるわけだ。10種類以上の地方には、ボスセルリアンも存在。要素としては、4段階の難易度や細かな操作設定も用意されており、幅広いプレイヤーに向けて作られている。


本作を制作したのは、国内の個人ゲーム開発者坂本龍氏だ。2017年3月にニコニコ動画に投稿された動画によると、「けものフレンズ」のゲームが無いなら自分で作るしかないという考えから、ゲームエンジンUnityを使って本作の制作をスタート。多数のMMDモデルなど素材を借り、4年以上に渡って制作が続けられ2021年2月にフリーゲームとして公開された。

内容としては、多数のフレンズが登場し、彼らを助けると図鑑や施設も増えていくなど、コンテンツ量も多い。3Dアクションゲームの基本的な要素を押さえつつ、原作へのリスペクトが感じられる。また坂本龍の過去作としては、パズルゲーム『四字熟語パズル(假)』やメダルゲーム『深海落貨』など、数作品がフリーゲームとして公開されている。

ちなみに「けものフレンズ」 の二次創作については、けものフレンズプロジェクトよりガイドラインが公開中だ。「有償無償に関わらず、事業性の高い営利目的での利用 」および素材の直接二次利用などは禁止されているものの、イラストや同人誌などの作成および運用は許可されている。実際にどう判断されているかはわからないものの、本作がフリーゲームである点を踏まえると、ガイドラインの範疇と言えそうだ。

https://twitter.com/SakamotoRyuu/status/1506607941650030601


『けものフレンズ Cellien May Cry』Steam版は2022年5月に配信予定。ふりーむ!/フリーゲーム夢現/Google Driveでは、フリーゲームとして公開中だ。




※ The English version of this article is available here

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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