『ポケモン レジェンズ アルセウス』にて”ブイゼル困り民”大発生中。ブイゼルにまみれる牧場の悲劇
『Pokémon LEGENDS アルセウス(ポケモン レジェンズ アルセウス)』にて、国内外の多数プレイヤーより「大きいブイゼルが捕まらない」との悲しみの声があがっている。その背景には、とある任務が突きつける高い要求があった。
『ポケモン レジェンズ アルセウス』は、 アクションRPG要素を盛り込んだ『ポケモン』シリーズ最新作だ。舞台となるのは、まだヒスイ地方と呼ばれていた時代のシンオウ地方。プレイヤーは初のポケモン図鑑完成を目指して、古の大地に足を踏み入れるのだ。本作のポケモンたちには、過去シリーズと同じくポケモンの体格を示す「高さ」と「重さ」の項目が存在する。本作では個体によっても体格が違い、図鑑やつよさのデータに反映される。さらに本作では高さがフィールド上での見た目上の大きさにも反映されるほか、一定の高さを超えるポケモンを連れてくるよう頼まれる任務(クエスト)も存在する。
現在、そうした任務のひとつが、多くのプレイヤーたちを乱獲へと駆り立てているようだ。任務の名は「ブイゼルの背くらべ」。拠点となるコトブキムラの門番である、トオマによる依頼だ。依頼の内容は、「大きいブイゼルを譲ってほしい」とするもの。具体的には、一定以上の高さをもつブイゼルをトオマに渡すのが目標だ。ブイゼルは、最初に足を踏み入れるエリアである黒曜の原野などに出現するポケモン。エリア内にそこそこの数生息しており、数匹捕獲するのは難しくはない。ユーザーが初期に捕まえるであろうポケモンの一種である。しかし、問題はトオマの突きつける「大きさ」の基準だった。
サイズが基準に満たないブイゼルをトオマに渡すと、厚かましくも「もっと大きい子がいいな」として、高さが大体0.8m以上のブイゼルを連れてくるように指示される。この0.8mが、意外にも高い壁なのだ。フィールドに出現するポケモンの体格は基本的にランダムだ。つまり、現状でプレイヤーが取れる手段は基本的に「とにかく捕まえる」しかないのだ。ストーリーを進行すれば、強力で巨大な特殊個体「オヤブン」が出現するチャンスはある。ただ、そうした選択肢に気づかないプレイヤーもいるだろうし、序盤のクエストは序盤にクリアしたい人も多いだろう。いずれにせよ、大きいブイゼル獲得は、運と根気が試される地道で長い挑戦になりがちなのである。
国内外のSNSやフォーラム上では、「大きいブイゼルが捕まらない」と嘆くポケモントレーナーたちの悲鳴が続々と上がっており、Kotakuがその様子を報じている。また国内Twitter上でも多数のツイートが投稿されており、クリア報告でも「数十匹捕まえた」「オヤブンで手を打った」などの声が見られる。また、ブイゼルを捕まえすぎたあまりに、密猟者の如くポケモン牧場がブイゼルで埋め尽くされるプレイヤーも国内外に出現。ほかには、「大きいブイゼルより先に、色違いブイゼルをゲットしてしまった」と伝えるユーザーもいる。なお、弊誌編集長は大きいブイゼルをゲットするのに「1時間かかった」と証言していた。筆者も検証を兼ねて挑戦したものの、20匹目で一旦諦めた。
ブイゼルの気性の荒さも、大きいブイゼル入手の足を引っ張る要因だろう。ブイゼルはプレイヤーを視界に入れた場合、赤い闘志を剥き出しにして襲いかかってくる。戦闘状態に入ったポケモンは、ボールを直接ぶつけての入手はできなくなってしまう。そのため、大人しいポケモンと違い、戦闘のひと手間が発生しやすいのだ。ブイゼル捕獲はあくまでサブ任務だ。しかし本作はやりこみ要素も豊富で、プレイヤーのコンプリート意欲をそそるシステムとなっている。多くのプレイヤーが悲鳴をあげつつもブイゼルを捕まえ続けているのは、本作のやりこみ要素に魅入られた証拠でもあるだろう。
なお筆者が確認したところ、捕獲したポケモンの最小・最大サイズはその場でポケモン図鑑に反映される。捕獲時に牧場に送る場合でも、ポケモン図鑑を見ればベースキャンプに戻らずとも大きいブイゼルの捕獲が確認できるため、乱獲に手を染めている方は活用されたい。また、ブイゼルは黒曜の原野の北東部、「蹄鉄ヶ原」と「削られ橋」の中間のあたりに多く生息している。同エリアではオヤブンブイゼルの目撃例も報告されているため、大きなブイゼル狙いの方は是非訪れてみてほしい。ただ、同エリアには進化個体であるフローゼルのオヤブンも出現するため、筆者のようにぬか喜びして返り討ちにあった挙げ句、逃亡中に焦って水没するようなことがないよう注意されたい。一方で、そうしたちょっとしたハプニングも、本作の醍醐味のひとつだろう。
『ポケモン レジェンズ アルセウス』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。