『Battlefield 2042』にて超加速バグが報告される。弾丸の如く雪面を飛ぶスペシャリスト、そのまま離陸
『Battlefield 2042』にて“また”奇妙な現象が起きている。本作は発売後、数々の不具合がユーザーから指摘を受けている。今回は、戦闘に影響を与えかねない不具合が発見・流布されてしまったようだ。
『Battlefield 2042』は、マルチプレイFPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作。本作の特徴は最大128人(PS4/Xbox Oneは最大64人)での大規模対戦だ。10月19日に発売された本作は、ユーザーを中心とした厳しい評価に晒されることとなった。パフォーマンスの問題やゲームプレイの課題など不評な点は多岐にわたる(関連記事)。また、グリッチ(バグ)についても発見例が相次いでおり、本作コミュニティではゲーム進行に関わるバグから珍現象まで報告があがっている。なかでも海外掲示板Redditの/r/battlefield2042では、映像つきのバグ報告が頻繁になされている。先ごろには、ヘリが当たり判定のないビルにすっぽり入り込む現象が注目を集めていた(関連記事)。
そして本日11月30日、同掲示板にあるバグを収めた動画が投稿された。現場となったのは雪原が広がるマップ「ブレイクウェイ」だ。本マップには、スキーに適していそうな傾斜が多数存在する。投稿者は、そうした傾斜を下るようにジャンプ。着地に合わせてナイフを振ると、なんと滑るように加速している。加速は止まらず、着地の度にナイフを振るとさらにスピードは増していく。最終的に投稿者は弾丸の如きスピードと化し、ジャンプスーツで空に飛び立った。いくら未来とはいえ、現実離れした光景である。本来であれば、ジャンプから着地した際にはやや減速が発生する。面白い挙動ではあるものの、明らかな不具合だ。
筆者が実際に本作のソロモードで試したところ、再現性が確認できた。雪原に限らず、山やコンクリートでも傾斜さえあれば同じ現象が発生してしまう。また、この現象は利用者にとって有利に働きやすい。マップが広大な本作において移動速度は重要な要素であり、また異常な速度で駆けるプレイヤーを撃つのは至難の業だろう。コミュニティで流布された以上、暫くはナイフを振り回しながら地を駆けるプレイヤーを見かけそうだ。しかし、EA作品のユーザー契約においては、バグを利用して不当な優位性を得る行為を禁じている。フェアプレイの観点からも、利用は控えた方がよいだろう。
ゲームプレイに優位をもたらすバグとしては、ほかにもスモークが消えてしまう不具合が報告されている。特定メニューを開くことで、視界を塞ぐためのスモークが綺麗になくなってしまうのだ。こちらも極めて再現が簡単、かつ銃撃戦に著しい不公平をもたらす。こちらの不具合もすでにコミュニティに流布されており、同バグを伝えるスレッドは多くのユーザーの反響を集めている。
Redditではほかにも、味方のヒットボックスが狂ったために弾丸が遮られる現象など、ゲームプレイに影響を与えるバグの報告が複数なされている。時折狂ったようになるアニメーションや、戦車の砲口内に見られる奇妙なデカールなど、こまかな報告はさらに多い。他フォーラムやSNS上での報告を合わせると、本作はまだかなりの数の不具合を抱えていそうだ。
一方で本作を手がけるElectronic Arts側も、不具合が多い点については把握しているようだ。先週には急ぎ不具合修正を中心とするアップデートが実施された。続いて12月初め頃には、多数のバランス調整などを含むアップデートを計画している。残念ながら、本稿にて紹介した不具合はまだ本作の既知の不具合ページには挙がっていない。戦闘に影響を与える不具合であるため、可能なかぎり早く修正されると祈りたい。