『Apex Legends』でチーターの“リアルタイムBAN”目撃事例が相次ぐ。天誅が下るその瞬間をカメラは捉えた
『Apex Legends』にて、チーター環境に変化が起きているようだ。今、チーターの「リアルタイムBAN」を目撃するユーザーが増えているのである。下記投稿は、海外掲示板Redditにて書き込まれたもの。投稿者は、「wixy」と名乗るユーザーにキルされており、その動向を観戦モードで追っている。相手に叩きこむダメージが異常に大きいことから、wixyはチート使用者であるようだ。投稿者は報告画面でwixyをチーターとして通報し、その後の動向をしばらく追っている。それから1分半ほど問題なくプレイを続けるwixy。しかしあるタイミングで、突如wixyの接続が切断されてしまう。
このとき、wixyが何の前触れもなく回線切れとなってしまった点に注目したい。通常の接続トラブルであれば、切れる前にしばらく棒立ちになったり、直前の入力動作を繰り返したりといった挙動が見られるはずだ。一方wixyは、そうした予兆を見せることなく突如回線切れになってしまっている。これは、ネット環境による不具合ではなく、その場でBANされた可能性が高い。上記の投稿は、チーターがBANされる瞬間を捉えた貴重な映像であるといえるだろう。
スレッドのレスには、このほかにもチーターの“リアルタイムBAN”にまつわる目撃情報が寄せられている。あるユーザーは、「パーティで一緒になったチーターを通報した際も、同じように一瞬で回線落ちしていた」という報告を寄せた。こうした動きの背景としては、やはりセキュリティ担当のHideoutことConor Ford氏の働きが大きいようだ。別のユーザーは配信者によるランクマッチにおける目撃ケースを証言。配信者がチーターに倒されてしまった際、その場面の動画をFord氏に送り、しばらく観戦を続けたそうだ。すると、5分後にはチーターがBANされる様子を目にしたのだという。試合中であっても容赦なくBANされる方向は共通であるようだ。
Ford氏をはじめとするセキュリティスタッフによるBAN措置は、以前から知られている施策である。しかし最近では、リアルタイムでBANされる現場が目撃されるケースが目立っているようだ。こうした変化の背景には、シーズン8ごろから始まったチーター対策の本格化が影響しているだろう。
今年2月、著名ストリーマーであるRas氏がチーターの氾濫する実情を訴えた。これに対しFord氏は、同月下旬には652人のチーターBANを報告。続いて3月にも700名以上の高ランク帯チーターBANを報告し、体制の引き締めを見せていた。このときFord氏は、不正ユーザー処分のタイミングについて、試合に入る前からBANを受けることもあれば、ハッキング済みのアカウントにログインし、公共の場で不正行為を働いた瞬間に検知される場合もあると伝えていた(関連記事)。
またチーター対策は、とりわけ日本でも進められてきた。2月時点でFord氏は、日本ユーザーに向けてメッセージを発信。国内サーバーのクリーンアップに取り組んだことを明かした。そして大きな動きが起きたのが今年4月。Ford氏より、日本サーバーにおけるチート対策スタッフの募集が告知されたのだ。そして8月、満を持して新たなチート対策スタッフ2名が加入。うち1名は日本向け対策であることも明かされ、Rin Matsuoka氏が新たに国内サーバーを担当することとなった。
日本に限らず、チート対策担当者が増員されたことにより、全サーバーにおいてチーターへの対応が引き締められている影響はあるだろう。人員拡充にともないBANの頻度も増え、結果的にユーザーがリアルタイムBANを目撃する機会が増えているといえそうだ。チーターとの戦いには終わりが見えない。しかし、あくなき対策スタッフの努力により、少しずつ環境が改善されることを期待したいところだ。