『Battlefield 2042』リーク行為への処罰についてリードコミュニティマネージャーが言及。処罰は軽いか重いか
Electronic Arts(以下、EA)は8月13日より3日間にかけて、『Battlefield 2042』のプレイテストを実施していた。招待者限定かつテスターとNDA(機密保持契約)を結んでいたものの、ゲーム内容とおぼしき映像がWeb上に流出し、EAが急遽対応する事態となった。同社欧州スタジオのリードコミュニティマネージャーが情報漏えい者に対する処罰についてコメントしている。
『Battlefield 2042』は今年6月10日に発表された、オンライン対戦FPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作。本作の大きな特徴は、最大128人という大人数による大規模戦闘だ。
2002年にリリースされた初作『バトルフィールド1942』から、広大なフィールドでの大人数による戦いというコンセプトはほぼ一貫しており、一人称視点シューターファンからの人気も高い。
最新作となる『Battlefield 2042』も多くのファンからの注目を集めている。今回、一部テスターが映像をリークした背景には、注目を集めやすい題材だという背景もあるのだろう。Web上では、8月13日のテスト開始後にYouTubeやbilibiliといった動画配信プラットフォームでプレイテストの様子が漏洩している様子が観測できる。テスターとEAがNDAを結んでいる以上、これは明白な規約違反だ。
プレイテスト映像の漏洩についてはEA側も把握しているようで、各配信プラットフォームに向けて同社から素早い措置がおこなわれた。記事執筆現在は多くのリーク映像が視聴不能となっている。気になるのは、こうした情報漏えい行為に対する処罰だ。EAとテスターの間で交わされたNDA契約の詳細な内容は定かではない。しかし、EA傘下で本作開発元のDICEなど、同社欧州スタジオのリードコミュニティーマネージャーを担うAdam Freeman氏が、自身のTwitterアカウント上で処罰の一端について触れている。
Freeman氏はプレイテストの進捗について報告する一連のツイートのなかで、NDA違反に対する処罰についてコメント。同氏はプレイテストにて良い成果が得られていることを報告しつつ、プレイテスト開始から48時間で多数のテスターをテストから除外したことを報告した。そしてリーク行為などのルール違反者については、今回の本作プレイテスト権剥奪のみならず、将来にわたるEA作品のテストに参加できなくなる、そして製品版『Battlefield 2042』も利用不能になる可能性があると言及した。
また、プレイテストの映像およびスクリーンショット共有や、生配信などをおこなった配信チャンネルについても、著作権侵害申請などがおこなわれる可能性があるとのことだ。場合によっては、YouTubeチャンネルなどが丸ごと停止という事態も起こりえるだろう。一方で、同氏は法的措置などのより厳しい処罰については触れていない。この点については、「機密保持契約違反」というものものしい行為に対しては、やや軽めの罰則という印象も受ける。
しかし、同氏が明かした処罰内容が比較的軽い印象であったとしても、EA側が法的措置に出ない保証は一切ない。発売前のゲームに関する情報のリークに対する処罰の例としては、『ポケットモンスター ソード・シールド』の情報をリークした人物が株式会社ポケモンから訴訟され、同社に15万ドル(約1500万円)および裁判費用を支払うことで示談に至った例がある(関連記事)。発売前のゲーム情報を漏洩することは、倫理的にも法的にも許されざる行為だ。処罰の軽重にかかわらず、おこなうべきでないことは疑う余地がないだろう。
『Battlefield 2042』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Origin)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに10月22日発売予定。予約購入者は、来月9月から実施予定のオープンベータテストへの早期アクセスが可能だ。