『フォートナイト』の”ハグエモート”が急遽販売停止。ちょっとしたずれが、思わぬ性的示唆に
Epic Gamesが開発・運営するオンラインTPSゲーム『フォートナイト』にて現在、あるゲーム内エモートが販売停止および使用不可の憂き目に遭っているようだ。緊急措置の背景には、エモートのちょっとしたバグが生んだ事故があったようだ。
『フォートナイト』は、Epic Gamesが手がける基本プレイ無料三人称視点シューターだ。世界的な人気を博している同作は、幅広い年齢層のプレイヤーを擁している。国内レーティング機構のCEROでは15歳以上対象(CERO C)、米国およびカナダのレーティング機構ESRBでは13歳以上対象となっており、18歳未満のプレイヤーも多く遊んでいると予想される。
今回、同作において販売および使用停止措置を受けたのは「ベアハグ」という名のエモートだ。その名のとおり、親愛の情を示すハグをプレイヤー間で交わすゲーム内動作を可能にするものとなっている。しかしながら、このエモートに「ハグの位置がずれる」という予想外の挙動が見つかった。この位置ずれバグによってベアハグは、ややセクシャルな表現になってしまっていたのだ。
具体的にどのように不適切な挙動をしていたのか。率直にいえば、ハグをおこなう際に片方のプレイヤーの顔面が、下半身もしくは股間に密着してしまうのだ。親愛のハグとしては極めて不適切な状態なのは言うまでもないだろう。これはしゃがみ操作とエモート発動がなんらかの相互作用を起こした現象と見られ、SNS上ではこのバグが発生する様子を共有するプレイヤーも現れた。あるTwitterユーザーが共有した動画では、プレイヤー同士がなんともいえない姿勢になる様子が激写されている。
はっきりと言えばこのバグは、ある種の性行為をしている様子にも見えてしまう。「エモートがずれる」という比較的些細な不具合ながら迅速な措置を受けた背景には、多くの若年ユーザーを擁する同作において、放置すべきではない現象だという開発元の判断もあったのだろう。なお、『フォートナイト』国内公式Twitterアカウントは、この不具合を修正中であると伝えるとともに、すでに同エモートを購入してしまったユーザーを対象とする返金処理について案内している。
オンラインゲームにおけるエモート機能については、プレイヤーの感情表現を豊かにすることに一役買っている反面、バグなどの意図しない挙動が取り沙汰されることも多い。エモート機能のあるゲームにおいて、特定エモート組み合わせによってふしだらな姿勢になってしまう現象はしばしば見られることだ。
開発側の意図しない挙動により、エモート自体が不適切なものとなり迅速な対応がなされた今回の一件。子供からも愛されるゲームならではの、苦労と対応だといえそうだ。私事ながら一児の父である筆者としては、子供から「どうしてベアハグが削除されたの?」と聞かれた際には、うまく説明できるように準備をしておきたい。