謎のGBAソフト『メカニクメカニカ』が発見される。『カスタムロボGX』の初期バージョン説が生まれるも、開発者は否定

 
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未発売タイトルと思われる開発用GBAカートリッジが発見され、有識者からの情報が求められている。非売品ゲームコレクターのじろのすけ氏は7月27日、『メカニクメカニカ』なるタイトルの開発用GBAカートリッジについて、情報提供を求めるツイートを発信した。『メカニクメカニカ』のタイトル画面にはメーカー名や発売日などは記載されておらず、いつ、どこの会社が制作したゲームなのかまったく不明な状態だ。じろのすけ氏はTwitterにて『メカニクメカニカ』のゲーム内容も投稿しており、それを見た人々の間で多くの推測が飛び交っている。


じろのすけ氏によると、『メカニクメカニカ』は自分のロボットをカスタマイズしてバトルをおこなう2Dアクションゲームとのことだ。投稿されているプレイ画面を見るとロボットのカスタマイズ性は高く、頭部・腕部・脚部のパーツと武器2種を換装できるほか、配色の設定もRGBで細かく設定可能なようだ。登場キャラクターはホビーアニメのようなデザインで、セリフのひらがなの多さからも対象年齢は低めのように感じられる。これらの特徴から、とある作品を連想した人々は少なくなかったようだ。1999年に第1作目が発売されたロボットアクションRPG『カスタムロボ』シリーズである。

『カスタムロボ』シリーズは、自分だけのロボットをカスタマイズしてバトルをおこなうアクションゲームだ。大きな特徴として『メカニクメカニカ』と同じくロボットのカスタマイズ性の高さが挙げられ、ロボット本体・ガン・ボム・ポッド・レッグを自由に換装することができる。『カスタムロボ』シリーズのなかでも特に『メカニクメカニカ』との共通点が多いのが、『カスタムロボGX』だ。NINTENDO64で発売された初代『カスタムロボ』と2作目『カスタムロボV2』は3D作品だった。しかし、GBAで制作された『カスタムロボGX』は2Dアクションだ。グラフィック・ハード両方の面で共通する点が多かったことから、じろのすけ氏の当該ツイートには、『メカニクメカニカ』は『カスタムロボGX』の初期バージョンだったのではないかという意見も寄せられていた。

しかし、『カスタムロボ』シリーズのディレクターを務めた見城こうじ氏は「別の会社さんの、まったく別のゲームです。私もこの一連の画像は初めて見ました 」と、『カスタムロボGX』と『メカニクメカニカ』の関連性を否定。『メカニクメカニカ』のルーツ探しは一転してふりだしに戻ってしまった。

※ なお見城氏は続けて「一からつくり直したのは『カスタムロボGX』ではなく、その後につくった仮称『カスタムロボGX2』でしたね。それが最終的にプラットフォームがGBAからニンテンドーDSに変わって『激闘!カスタムロボ』になりました」とコメント。意外な制作秘話も飛び出している。

謎の開発用GBAカートリッジに収録されていたゲーム『メカニクメカニカ』。じろのすけ氏が落札したとみられるオークションでも、出品者は「詳しいことはわかりかねます」と記載しており、このカートリッジがどこからやってきたのかも不明な状況だ。引き続きリプライ欄などで、何の作品かを推測する試みがなされている。情報が広まれば、あるいはじろのすけ氏のゲーム攻略が進めば、いずれ詳細がわかるときもくるかもしれない。