『League of Legends』新チャンピオン「Illaoi, the Kraken Priestess」が発表

Riot Gamesは『League of Legends』に新規チャンピオンとして「Illaoi, the Kraken Priestess」を実装予定であることを告知した。

Riot Gamesは『League of Legends』に新規チャンピオンとして「Illaoi, the Kraken Priestess」を実装予定であることを告知した

「クラーケンの女司祭」の称号を持つ新チャンピオンはたくましい体格の女性で「Nagakabouros」という名の神を崇めている。ゆっくりとした動きだが、タフな性質を活かして敵を長時間攻撃する「Juggernaut」に属する近接攻撃チャンピオン。名前の「Illaoi」は「il – ow – wee」と発音するとのことで、むりやりカタカナ発音で表記すると「イラゥウィ」あたりと思われる。

Illaoiはハロウィンイベントに先駆けて発表されていたストーリー展開で、Bilgewaterチャンピオンの一員として登場していた。ローンチスキンは「Void Bringer Illaoi」となる。

 

Illaoiの能力

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「Juggernaut」の一員ということで、Illaoiのプレイで想定されているのはTopレーンとなっている。Topレーンのチャンピオンに求められる資質のひとつ「自己回復能力」を持ち、Crowd Controlには欠けるが物理攻撃が得意な能力構成だ。集団戦ではそのタフさとダメージ能力が活かせる、最前線でのプレイが求められる。消費リソースは「マナ」となっている。

注:以下に掲載する能力詳細は、11月11日現在のPBEのもの。

 

lol-new-champion-illaoi-kraken-priestess-002パッシブ:Prophet of an Elder God
Illaoiの付近の壁に、一定時間ごとに触手が1本出現する。出現した触手はIllaoiのスキルと相互作用し、攻撃で消滅させられる。もしくは出現から1分間が経過すると消滅する。

自動的にペットを召喚する能力。触手は壁のすぐそばに出現するため、TopレーンではIllaoi相手に壁際の茂みへと逃げこむのは悪手となる。触手の間合いでは、Illaoiの与ダメージ能力が非常に高くなってしまうからだ。Eで魂を引きずり出され、QとWのコンボを叩きこまれれば大ダメージを受けてしまうだろう。また、時間が経過すると触手がどんどん増えていくため、一か所でのにらみ合いはIllaoiに有利に働く。ドラゴンやTowerをめぐる攻防の際は、増えた触手で形勢をひっくり返されるおそれがあるため、相手チームは早急な決着をつけたいところだろう。Illaoiにとっては、このパッシブで出現する触手から離れすぎないことが、戦闘で活躍するための鍵となる。

 

lol-new-champion-illaoi-kraken-priestess-003Q: Tentacle Smash
パッシブ:触手が敵チャンピオンに当たると、Illaoiが失っている体力を少し回復する。
アクティブ:Illaoiが指定方向を打ちすえる触手を召喚し、範囲内の敵全員にダメージを与える。

Topレーンでの立ち回りを支える自己回復能力スキル。これとWが基本的な立ち回りでのダメージスキルとなる。再使用にはそれなりのクールダウン時間が必要なため、特に試合序盤は乱発できない。

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Qの触手は画像内でIllaoiの前面に出ている赤い四角が攻撃範囲。幅が広い上に長く、使い勝手はかなり良さそうだ。

 

lol-new-champion-illaoi-kraken-priestess-005W: Harsh Lesson
Illaoiがチャージし、次の通常攻撃を行った際、相手に飛びつきボーナス物理ダメージを与える。その後付近に出現している触手に同じ相手を攻撃させる。

射程は短いものの、Illaoiのスキルで唯一の移動能力となっている。少人数戦~集団戦では、これを使って敵の真ん中に飛び込み、脆い敵をEの射程に収めたり、QやWなどで大暴れする、という立ち回りの起動スキルとなっている。触手の攻撃も自動で行われるため、壁際に逃げた敵の追撃などにもよいだろう。

 

lol-new-champion-illaoi-kraken-priestess-006E: Test of Spirit
Illaoiが指定方向に細い触手を送り込む。送り込んだ触手が敵チャンピオンに当たると、触手はそのチャンピオンの魂をIllaoiの近くに引きずり出す。引きずり出された魂はIllaoiとチームメイトによって攻撃可能で、ダメージを受けるとその一部が敵チャンピオン本体に伝わるようになっている。Illaoiとチームメイトが魂を破壊する、もしくは敵チャンピオン本体が魂から遠く離れてしまうと、「器」になってしまった敵チャンピオン本体には強力なスローがかかり、そのチャンピオンとチームメイトを攻撃する触手が周囲に出現する。パッシブ「Prophet of an Elder God」で出現した触手は、Test of Spiritの対象となった敵チャンピオン(魂および本体)を攻撃し、当たった敵全員に物理ダメージを与える。魂を打ち砕かれNagakabourosの器と成り果てた敵チャンピオンは、周囲に触手を送り込む媒介となり、さらなる犠牲者を増やしてゆく。

近接攻撃チャンピオンが相手であれば、触手の範囲内で戦うことにより大きなダメージを与えることができるが、Illaoiの間合いに入ってこない遠隔攻撃チャンピオンを相手取るのは少し難しくなる。ここで便利なのがこのEだ。これを使えば、離れて戦う敵チャンピオンに対しても有効打を与えることが可能になる。Eで引き出された魂に対しては、味方もダメージを与えることができるので、味方ジャングラーのGankも無駄になりにくい。集団戦では敵の前線を担うチャンピオンを対象にし、チーム全員で敵前線を落とすために使うというのもひとつの選択肢になってくる。

 

lol-new-champion-illaoi-kraken-priestess-007R: Leap of Faith
Illaoiが跳躍して手に持つ神像を地面に叩きつけると、付近の敵全員にダメージを与え、敵チャンピオンに攻撃を行う触手を召喚する。Leap of Faithを使用するたび、Harsh Lessonのクールダウンが大きく減少する。

Juggernautの真骨頂である「立っている時間が長いほど、与えるダメージも大きくなる」を象徴するスキル。Illaoiを中心とした範囲にダメージが発生するため、できるだけ多くの敵を巻き込みたい。機を見てWで敵の真ん中に飛び込み、RやQを使い、合間に通常攻撃を織り交ぜていくといいだろう。

 

コンビネーション、カウンターなど

チームを組むと良いコンビネーションが期待できるチャンピオンとしては、OriannaやBlitzcrank、Luluなどが挙げられている。OriannaはIllaoiの「動きが遅い」とい短所を補完し、「広範囲のダメージ能力」という長所をさらに伸ばすことができる。敵を掴んで引き寄せる能力を持つBlitzcrankも、Illaoiの創りだした触手の領域に敵を引きずり込むことができるため、良いコンビネーションを発揮できるだろう。Luluもまた、移動速度アップなど、味方を守る能力に長けるチャンピオン。敵の真ん中に飛び込んだIllaoiにRのWild Growthを使用すれば、彼女の周囲の敵をノックアップさせ、集団戦では素晴らしい効果が期待できる。

苦手なチャンピオンとしては、Illaoiの短所である「動きが遅い」「間合いを詰める能力がない」といった点を突いてくるチャンピオンが挙げられる。引き撃ちが得意でとらえどころのないVayneは、相手に追いつく能力のないIllaoiにとっては非常につらい相手だ。豊富なCrowd Control能力で敵を遠ざけるJannaもまた、有効打を与えるためには相手に密着しなくてはならないIllaoiの天敵となるだろう。遠くから爆弾を投げつけ、敵から逃げる能力に長けるZiggsのようなチャンピオンも、Illaoiの苦手とするところである。

久々のTopレーン向け新チャンピオンとなるIllaoi。最近リリースされたチャンピオンたちは使い方がわかりづらいスキル構成であったり、味方の理解が必須だったりと、あまり初心者向けではなかった印象だが、ダメージを与えることに特化したIllaoiのスキル構成はわかりやすく、比較的初心者向けとも思える。プレシーズンで大きく変わるゲームに加え、彼女の登場はメタや競技シーンにどのような影響を与えるのか。今後が楽しみなチャンピオンがまたひとり、リーグへと加わる。

Illaoiが踊ると、パッシブで出現した触手もいっしょに踊ってくれる。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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