SF人狼ADV『グノーシア』Steam版が2021年内配信へ。宇宙船内で騙し合いを繰り返し、ループの果てへ
弊社アクティブゲーミングメディアのゲームパブリッシングブランドPLAYISMは5月15日、『グノーシア』Steam版を2021年内に配信すると発表した。日本語/英語/中国語(簡体字)の字幕に対応。通常価格2750円での販売が予定されている。2019年にPlayStation Vita、2020年にNintendo Switch向けに発売された傑作が、ついにPC向けにもリリースされる。
『グノーシア』は、閉鎖された宇宙船内で人狼ゲームを繰り返し、ループの果てを目指すSF人狼ADVである。本作の舞台は、人類を消し去ろうとする存在「グノーシア」の反応が検知された宇宙船の中だ。グノーシアは、空間跳躍の度に宇宙船から1人ずつ人間を消し去り、船を乗っ取ろうと画策している。人間たちは、グノーシアに対抗しようとするが、人間に紛れたグノーシアには外見上の特徴がなく、誰が敵で、誰が味方であるのかわからない。そこで乗員たちは、議論によって疑わしい人物を見定め、コールドスリープによる処刑を実施。かくして宇宙船内では、グノーシアをコールドスリープさせ、船内の安全を取り戻そうとする人間たちと、人間を消し去ろうとするグノーシアたちの戦いが繰り広げられていた。
本作の主人公は、何らかの事情により記憶を失い、宇宙船内でコールドスリープしていた。しかし、グノーシア事件発生にともないコールドスリープから起こされ、当事者の1人として議論と投票へ参加することになる。船内には、グノーシアと通常の乗員以外に、対象の人物がグノーシアであるか調査できるエンジニア、コールドスリープした人物がグノーシアであるかわかるドクター、グノーシアの襲撃から誰かを守れる守護天使、アリバイによってグノーシアではないと明らかな留守番、グノーシアに協力する狂人AC主義者など、6種類の人が乗っている。
グノーシアに対抗しうる能力と発言を頼りに、疑う・かばうなどの発言によって印象を操作し、すべてのグノーシアがコールドスリープすれば人間側の勝利。ただし、グノーシア側も議論の場で処刑されるのを待っているわけではない。グノーシアは役職を騙り、感情を偽り、誤った対象をコールドスリープさせようと嘘をつく。グノーシアの人数が人間を上回れば、グノーシアの勝利となってしまう。
またグノーシア事件の謎に加え、主人公は多数の次元を股にかけたループに巻き込まれている。ある宇宙でのグノーシア事件に決着がつくと、グノーシア事件発生直後の異なる宇宙へと転移。誰がグノーシアで、誰が人間であるのか、ループごとに役職や顔ぶれも変化し、グノーシア事件が発生した数多の宇宙をさまよっていく。
船内には主人公以外に、論理的であるものの疑われやすいラキオ、可愛らしさで論理を黙らせるククルシカ、ステレオタイプな宇宙人風のしげみち、カリスマで議論を振り回す夕里子、主人公が最初に対面するセツなど、個性的なキャラクターたちが乗っている。議論の相手としても手強い彼らであるが、各ループでの配役や展開によっては、親密な関係となったり、彼らの秘密が明らかとなったり、さまざまなイベントが発生。主人公がグノーシアでなければ起きないイベントなども存在し、1周15分程度のグノーシア事件を繰り返すことで、ループの謎も描かれていく。
主人公は、グノーシア事件を繰り返す中で、少しずつ経験を積み成長。嘘を看破しやすくなる直感、誰からも好かれやすくなるかわいげ、目立たなくなるステルスなど、ステータスの上昇により議論で有利に立ち回れるようになる。1人用の人狼シミュレーターとしての側面と、個性的なキャラクターたち。そしてグノーシアやループの謎を少しずつ解き明かし、繰り返されるグノーシア事件の果てを目指す体験が、本作の魅力だ。
本作を開発したのは、名古屋の独立系ゲーム開発集団プチデポットである。プチデポットは、前作にあたる魔物アパート経営TD『メゾン・ド・魔王』においても、Steamのユーザーレビューで非常に好評を獲得しているほか、『グノーシア』では日本ゲーム大賞2020ゲームデザイナーズ大賞の最終候補に選出されるなど、高評価を受けている
『グノーシア』Steam版は、通常価格2750円で2021年内に配信開始予定。PlayStation VitaおよびNintendo Switch版は、すでに配信中だ。