『ドラゴンクエスト』シリーズ配信ガイドラインにて「エンディング」の制限が基本撤廃。RTAしやすく
スクウェア・エニックスは3月17日、『ドラゴンクエスト』シリーズにおける「動画・生配信・画像投稿に関するガイドライン」を更新。エンディング部分の配信などを禁止する条項を削除したことを発表した。
スクウェア・エニックスは、『ドラゴンクエスト』シリーズにおける配信ガイドラインを定めている。ガイドラインの改定は随時見直されており、たとえば今年1月には、動画共有サイトが正式に提供する収益化機能を通じて、個人のユーザーが収益を得る行為について、商用利用とみなさないと発表していた。つまり、ガイドラインを守っていれば、個人配信者は『ドラゴンクエスト』シリーズの実況を通じて収益を得ることが可能であった(関連記事)。
一方で惜しまれる部分もあった。それは、エンディング部分の制限だ。基本的には配信については寛容な措置をとっているが、物語の核心に迫るラストは旧作を含めたさまざまな作品において禁止されていた。エンディングの禁止は、単なる物語の視聴制限だけでなく、RTAの制限にもなっていた。エンディング部分を見せられなければ、クリアした証明をしづらい。このガイドラインは競技としては枷になっていた側面があった。しかし、今回の発表によって、RTAも自由にすることができ、収益化がしやすくなっている。
2020年11月時点での『ドラゴンクエストXI S』の配信ガイドラインでは、「録画禁止区間に設定されている部分(エンディングおよびボイスドラマ)の、生配信、動画・画像の投稿は禁止いたします」と記載されている。しかし2021年3月時点では、同箇所が「ボイスドラマの生配信、動画・画像の投稿は禁止いたします」へと変更されている。各シリーズ作品についても、おおむねそのように変更されたようだ。
ただしエンディング制限については、完全に撤廃されたわけではない。「発売・配信から一定期間を経る」という条件がざっくり定められており、つまるところできたてほやほやの新作のエンディングについては配信を自粛するようなかたちになるのだろう。ゲーム機の機能による動画・画像の撮影に関して、録画禁止区間が設定されたままとなる場合もある。その際は、ほかの機材を用いるなどして配信等を行なうことが可能とのこと。発売後はハード側の録画禁止区間であっても、実際は録画をしてもよいといったケースも生まれそうだ。
『ドラゴンクエスト』シリーズの「動画・生配信・画像投稿に関するガイドライン」については、公式ホームページを参照してほしい。