フロム・ソフトウェア新作『ELDEN RING』続報がXboxイベントで発表されるとの噂が流れるもMSが否定。噂と噂を融合させた合体噂
マイクロソフトのXbox Gamesマーケティング担当ゼネラルマネジャーのAaron Greenberg氏は3月1日、海外メディアDualShockersによる噂記事を引用し、フロム・ソフトウェアの『ELDEN RING(エルデンリング)』の続報や新作発表をおこなうイベントを、この3月に予定している事実はないとコメントした。
マイクロソフトをめぐっては、最近になってある噂が浮上している。まず、マイクロソフト関連の情報に強いジャーナリストPaul Thurrott氏が、Windowsの最新情報を伝えるイベントの後に、ゲームに特化したイベントも実施されるようだとツイート。どちらのイベントも正式には発表されていないが、ゲームイベントの方は3月23日に実施予定だとしている。また、ゲーム業界の内部事情に詳しい海外メディアVentureBeatのJeff Grubb氏も、マイクロソフトはこの3月に、規模は不明ながら何らかのかたちでゲームイベントをおこなうだろうと、同メディアのポッドキャストにて述べている。
これとは別に、『ELDEN RING』についての噂も飛び交っている。前出のGrubb氏は独自の情報源をもとに、3月中あるいは4月にずれ込む可能性もあるが、同作の続報が届けられるようだとコメント。さらに、ゲーム業界内の告発記事などで知られるBloombergのJason Schreier氏も、同作の続報公開が近々おこなわれるという、確度の高い情報が出てきていると述べている。
これらの噂話から、海外メディアDualShockersは「3月23日に開催予定のマイクロソフトのイベントにて、『ELDEN RING』の新トレイラーが披露される可能性がある」との記事を公開。そして冒頭のツイートにあるとおり、マイクロソフトのAaron Greenberg氏が全否定したかたちだ。
『ELDEN RING』は、2019年のE3にて発表されたフロム・ソフトウェアの新作アクションRPGだ。『ダークソウル』シリーズなどを手がけた宮崎英高氏がディレクターを務め、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作小説「氷と炎の歌」の作者R. R. Martinとコラボして制作する、フロム・ソフトウェアとして過去最大の作品だと発表されている(関連記事)。
『ダークソウル』はもとより、開発が同時進行し先にリリースされた『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』も高い評価を獲得し、宮崎氏が手がける新作には大きな期待が寄せられている。ただ、『ELDEN RING』についてこれまでに公開されている情報は少なく、続報も途絶えたまま。待ちきれないファンが、本作の設定を創作してしまう状況になっている(関連記事)。
『ELDEN RING』は、E3のマイクロソフトのプレスカンファレンスにて正式に披露されたため、続報も同社のイベントを通じて発表される可能性はあるだろう。そこに、どちらも3月中におこなわれるという噂が浮上し、DualShockersは両者をリンクさせて記事化したかたちだ。
そうした噂を積み重ねた記事の内容には批判的な声も寄せられている。Aaron Greenberg氏はあえてこの記事に反応し、自ら噂を否定した。同記事が新たな噂として一人歩きし、もしマイクロソフトが3月にイベントを実施して本作の続報が出てこなかったとすると、イベントに対してネガティブな印象が植え付けられかねない。Greenberg氏はマーケティング部門のトップとして、放置することは得策ではないと考えたのだろう。
『ELDEN RING』はゲームイベント前にはたびたび噂が出る存在。2020年の台北ゲームショウにおいても、過去に発表されたトレイラーが流れるという情報が、新映像が流れるといった情報へと変換され、誤った報道がなされることになった。未知であるがゆえにユーザーの関心も高く、メディアとしても食いついてしまいがちなのかもしれない。
Greenberg氏は、新作発表や続報公開をおこなうイベントについては、近々実施する予定はないとしている。一方で前出のJeff Grubb氏は、3月にはマイクロソフトによるZeniMax Mediaの買収について当局からの承認がおりる可能性があることから、Bethesda Softworksに焦点を当てたイベントになるのではとの見方を示している。イベントの実施自体がまだ噂に過ぎないが、Bethesdaタイトルの今後については注目の集まるところ。『ELDEN RING』の動向と共に、買収手続きの行方を見守りたい。