『フォートナイト』PC版クリエイティブモードで Unreal Engine 5を用いたエディターが登場。飛躍的に自由度の高まったカスタマイズを楽しめる
Epic Gamesは12月18日、『フォートナイト』のクリエイティブモードにてUnreal Engine 5を用いたクリエーションツールを導入すると発表した。対応プラットフォームはPCのみとなる。Unreal Engineチームの年末配信にて明かされており、2021年のアップデートにて実装される。ユーザーはカスタムアセットを取り入れることで、飛躍的に自由度の高まったカスタマイズを楽しむことができる。
「フォートナイト クリエイティブ」は、何もない島に降り立ち自由にカスタマイズできるモードだ。オブジェクトを組み合わせ、ルールを好きに編集することで自分だけのゲームを作成することが可能。バトルロイヤル用のマップだけでなく、『P.T.』風の一人称視点ホラーゲームを作ったり、ミュージックブロックを組み合わせて音楽作品を作ったりと、多くのユーザーの手で多彩な作品が生み出されている(関連記事)。既存のオブジェクトや設置アイテムを組み合わせるのが、現在のクリエイティブの主要な使い方である。
Unreal Engine 5を用いたクリエーションツールは、こうした制作環境を大幅にアップグレードするものとなるようだ。放送内の実演では手始めに、ワンタイムイベントでおなじみのケビンキューブを設置する様子が公開された。出来合いのオブジェクトをそのまま置くだけだった従来とは異なり、新たなツールではまず3Dメッシュとしてオブジェクトが出現。まずは真っ白い豆腐のようなケビンが現れることとなる。
この状態から例の紫色を表面に貼ることでいつもの姿になるわけだが、本ツールの大きな特徴は、オブジェクトのテクスチャやジオメトリを自由に変更できること。カラーリングの数値をいじれば、鮮やかなショッキングピングのケビンを生み出すことも可能なのだ。さらにエディターは、パーティクルエフェクトを生み出すNiagara ビジュアル エフェクト システムにも対応。ホログラフ風のドームをケビンに載せるなどして、見た目を自由にカスタムできることを示した。ユーザーは「プロジェクトをアップロード」機能を使うことで、Epic Gamesのクラウド上に作ったデータをアップロードできる。そのままゲーム内に反映し、リアルタイムでプレイヤーが動き回る中でオブジェクトを編集することもできるという。
リードプログラマーのCarlos Cuello氏によれば、ユーザーは独自のアセットをインポートすることも可能なため、必ずしも『フォートナイト』風でないコンテンツを作成することも可能となるようだ。CEOもTim Sweeney氏も、『フォートナイト』のビジュアルスタイルとフォトリアリスティックなコンテンツの融合に期待を寄せるコメント。本作が2021年にUnreal Engine 5に移行することを踏まえて、機能を実装することを伝えた。
Unreal Engine 5を用いた「フォートナイト クリエイティブ」は、2021年のアップデートで実装予定だ。なおエディターはPCのみでの実装となるが、本ツールで制作したコンテンツはコンソールを含めた全プラットフォームで利用可能とのことだ。