高評価ファンタジーアクションRPG『Eternal Radiance』Steamにて12月15日正式リリースへ。最終章が追加され日本語対応に
台湾のインディーゲームデベロッパーVisualnovelerは、『Eternal Radiance』を12月15日にSteamにて正式リリースすると発表した。Steamでは、2020年4月から早期アクセスが行われてきたが、12月15日にはローンチアップデートが配信。正式リリースにあわせて最終章の追加や、日本語への正式対応も行われる。また、現在の価格は2050円となっているが、正式リリース時には値上げも告知されている。
『Eternal Radiance』は、騎士見習いの少女が、失敗を取り戻そうと冒険に出るファンタジーアクションRPGである。本作の主人公セレステは、灰の騎士団に所属する騎士見習いの少女。騎士団の中で育ってきた彼女は、みんなを守れる騎士になることを目標にしており、有り余る行動力を訓練に向けていた。
そんなある日、セレステはザカリアス卿に呼び出され、入団試験代わりにアーティファクトの回収を命じられる。単独で現地へ渡り、森の中でアーティファクトを発見するセレステ。しかし、アーティファクトによって凶暴化したモンスターから人を守ろうと戦っているうちに、発見したアーティファクトは盗賊に持ち去られ、回収任務は失敗に終わってしまう。騎士団に戻って報告した後、自ら盗賊を追いかけるようと決意したセレステは、騎士団を抜け出し旅に出ることに。失意と決意。騎士団の中で見てきた世界と現実。それぞれ目的を持った、傭兵のヴァラナと魔術師のルビーも登場。盗賊を追いかけるうちに、彼女は世界を知り、大きな陰謀と対峙する。
騎士見習いのセレステは、剣術と魔法を組み合わせて戦う。まず弱攻撃と強攻撃が用意されているほか、ローリング/ガード/ジャンプなどの基本的なアクションが可能で、剣術を使った戦いが展開できる。また、魔法弾を放つアズールショット、氷の魔法と剣を組み合わせたアイスストライク、自身を回復するヒールなど、MPを消費するアビリティが用意されている。アビリティは、レベルアップによって習得し、4種類まで装備可能。強攻撃によってMPを回復しつつ、攻撃を回避しながら敵との戦いを繰り広げていく。
フィールドには、地域ごとに複数の異なるモンスターが生息している。遠距離攻撃を持った敵、怯みづらい中型のゴブリンなど、序盤からそれぞれ無視できない性質を持っており、油断していると道半ばで倒れてしまうこともある。本作のアクションに派手さや爽快さはないものの、ゲームスピードは比較的早く、敵もしっかり攻撃してくるため、シンプルながらアクションRPGとして緊張感のある冒険も本作の特徴だろう。メインストーリーの進行によって、セレステに旅の仲間が増え、フィールド上でセレステを援護してくれるほか、ストーリー上ではボス戦も用意されている。
セレステがレベルアップすると、その度にスキルポイントが獲得できる。彼女には、攻撃と防御に分けたスキルツリーが導入されており、ガードカウンターで敵の攻撃を弾き返せるようになったり、近接攻撃のダメージを上昇させたり、アビリティを強化したりなど、スキルポイントによるビルドにも対応。強化魔法によって装備品にオプションを追加し、ステータスを更に強化する要素も搭載されている。
ストーリーの進行時や町での一幕などは、イラストとテキストを使ったノベル形式でゲームが展開される。そのため、本作には大量のテキストがある。ベータ版は、正式リリースに先駆けて日本語に対応されており、筆者がベータ版をプレイした範囲では、隅々までテキストが日本語に訳されており、ストーリーが日本語で読める品質に仕上げられていた。またイラストについては、セレステを含めたメインキャラクターが可愛らしく仕上がられているのはもちろん、サブクエストに登場するキャラクターたちにも綺麗なイラストが用意されている。アクションだけでなく、ストーリーでもセレステの冒険が日本語で見られるわけだ。
本作を開発しているVisualnovelerは、その名のとおり『Ascendant Hearts』や『Anime Studio Simulator』といった美少女ノベルゲームを開発してきた台湾のインディーゲームデベロッパーだ。本作では、2度のクラウドファンディングキャンペーンの失敗と、3度目での成功を経て2020年4月にSteamでの早期アクセスが開始。伝統的なJRPGの影響を受けており、軽快でユーモラスがありながら、説得力のある物語を目指して開発されているという。また早期アクセス段階では、今後への期待もありつつ、220件のユーザーレビューにより非常に好評を獲得している。
『Eternal Radiance』は、Steamにて12月15日に正式リリース予定。正式リリースにあわせて、日本語対応と最終章の追加も予定されている。また、2021年後半にはPlayStation 4/Nintendo Switch版も計画されているようだ。