ゲームイベント「PAX Online 2020」に合わせ、Steamにて多数の体験版が配信中。刑務所シムやスキー場運営など、対象タイトルの一部を紹介

ゲームイベント「PAX Online 2020」に合わせ、Steamにて多数の体験版が配信中。刑務所シミュやスキー場運営、プラモ制作ゲームなど、対象タイトルの一部を紹介。

デジタルからアナログまであらゆるゲームを扱うイベント「Penny Arcade Expo(PAX)」。今年は新型コロナウイルスの影響でアメリカ・シアトルで開催予定だったPAX Westと、オーストラリアで開催予定だったPAX Australiaが中止され、代わりにオンラインイベント「PAX Online 2020」として現在開催中だ。

これに合わせて、Steamには出展タイトルの特設ページが登場し、発売前のものを含む50タイトル以上の体験版が配信されている。今回初めて公開されたものや、以前の体験版がアップデートされたものもある。本稿では、その中からいくつかピックアップしたい。


まずは、Metamorphosis Gamesが手がける『Gestalt: Steam & Cinder』。ドット絵で描かれたスチームパンクの世界観が光る、メトロイドヴァニア・アクションゲームだ。主人公の女性Aletheiaは、巨大な要塞都市に隠された秘密を探るため、剣と銃を手に冒険する。巨大メカなどとの激しいバトルのほか、スキルの育成を含むRPG要素、NPCとの会話での選択によって変化する展開などを特徴とする。


Witch Beamが開発する『Unpacking』は、引越しの荷解きや禅をテーマにしたパズルゲームだ。そのゲームプレイはというと、段ボール箱からアイテムを取り出し、まっさらな新居の各部屋に置いていく、ただそれだけ。とはいえ、アイテムは生活雑貨から衣類、本、おもちゃなど豊富に用意されており、配置の自由度も高い。時間に追われることなく、すべてのアイテムが部屋に収まるよう整理整頓し、また自分なりのこだわりの配置を求めて没頭できる作品である。


『Prison Simulator』は、Baked Gamesが手がける刑務所シミュレーター。刑務所の看守となったプレイヤーは、囚人の監視から不正な持ち込み物のチェック、セキュリティの維持、新たな囚人の受け入れ、果ては処刑に至るまで多数の仕事をこなさなければならない。本作ではプレイヤーの行動や態度によって、ほかの職員や囚人たちとの関係性に影響を与えるため、たとえば問題を起こす囚人を上手くなだめるなど、バランスを取った対応が求められるという。ゲームモードには、制限時間と目標が設定されたキャンペーンと、刑務所内で自由にやりたい放題できるフリープレイが用意される。


『TOHU』は、Fireart Gamesが開発するアドベンチャーゲームだ。奇妙な生き物が暮らす惑星を舞台に、主人公の少女はこの星のエネルギーの源となる神聖なるエンジンついて、また自身についての真実を求めて旅をする。本作には多数のパズルが用意されており、時には少女には攻略が難しいことも。その場合は、彼女の分身であるロボットCubusに切り替え固有アビリティを使うことで突破可能。また、道中では個性的な人々と出会い物語が展開していく。やさしい手描きグラフィックや、『ホロウナイト』の作曲家が手がける音楽も魅力となっている。


『Snowtopia』は、TeaForTwoが手がけるスキー場開発・運営シミュレーションゲームである。巨大な雪山をいちから切り拓き、リフトや各種施設を設置。そしてスキーコースを設定していくと、やがてスキーヤーがやって来るように。客はそれぞれスキーの腕前が異なるほか、スキー場に対する好みや要求も持っている。それぞれの満足度を随時チェックしながら、なるべく多くの人の欲求を満たすことができるように、スキー場の改善を続けていこう。


『Model Builder』は、Moonlitが開発するプラモデル制作ゲーム。仮想空間の中で、リアルなプラモデルを作ることができる。自動車や飛行機、ヘリコプター、戦車など、さまざまなプラモデルキットが用意されており、ニッパーを使ってランナーからパーツを切り離し、ヤスリでゲートを綺麗に処理して、各パーツを接着して組み上げていく。もちろんエアブラシなどでの塗装や、デカールの貼り付けも可能。そうした各作業に必要なツールは、現実世界と同様に機能するとのこと。完成したプラモデルは、ジオラマにして飾ることが可能だ。


Batterystaple Gamesが手がける『30XX』は、『ロックマンX』シリーズから影響を受けるローグライト2Dアクションゲーム。2017年発売の『20XX』の続編だ。ショットをメイン武器とするニナと、ブレードを武器にするエースを主人公に、ダッシュや壁ジャンプなどのアクションも駆使しながらステージを進み、地球の脅威となるロボットたちに立ち向かう。新要素として、ニナには倒したボスのアビリティを合体させるシステムを導入。一方のエースはブレードを使ったコンボが可能となっている。本作は2人協力プレイにも対応する。


『Trash Sailors』は、fluckyMachineが手がける最大4人協力プレイ対応のサバイバルゲーム。洪水に襲われ何もかもが水に沈んだ世界を舞台に、プレイヤーはイカダで漂流。海にはプレイヤーを襲う凶暴な動物や原住民がいるため、水面に浮かぶさまざまなガラクタを回収してはリサイクルマシンに放り込み、ダメージを受けたイカダの補修パーツや、武器や工具などに変換していくのだ。エンジンの燃料も同様にクラフト。岩や機雷に衝突しないよう舵をとることも求められ、慌ただしい海上サバイバルを楽しめる。

イベントPAX Online 2020は、9月20日まで開催中。Steamではここで紹介した以外にも多数の体験版が配信されているため、特設ページをチェックしてお気に入りのタイトルを探してみてはいかがだろうか。ほかの出展タイトルもテーマ別に掲載されており、開発者によるライブ配信もおこなわれている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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