国産3Dホラー『サチ江-死道-』Steamにて8月29日配信へ。ブラック企業を7日後に辞める女性が、帰宅路で怪異と対峙する

国産3Dホラー『サチ江-死道-』Steamにて8月29日配信へ。ブラック企業を7日後に辞める女性が、帰宅路で怪異と対峙する。『サチ江-死道-』は、開発者の祖母の体験がモチーフになっているという。

国内のゲーム制作サークル風雲Projectは、『サチ江-死道-』を8月29日にリリースすると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。価格は500円予定。ふりーむ!では、序盤を収録した体験版が公開されている。


『サチ江-死道-』は、帰宅途中の女性が怪異に出会う3Dホラーゲームである。主人公は、7日後にブラック企業からの退職が決まっている女性。彼女は、休みを返上して働かされたり、上司の仕事を押し付けられたり、会社への不満を募らせながら、家と会社を往復する日々を送っていた。しかし、退職まで1週間を切ったある日、帰り道を普段どおり歩いていると、奇妙な出来事に遭遇。不気味な帰宅路に出現した、音に反応するおぼろげな白い影と対峙する1週間が始まる。サチ江とは何者なのか、どうして主人公は襲われるのかといった事情も描かれるという。


帰宅路に出現したサチ江は、音に反応して襲ってくる。人気のない暗がりには、空き缶や倒れた木など、ぶつかると音の鳴るものが散乱しているので、音でサチ江に位置を気取られないよう道を進んでいくわけだ。また、主人公が走るとスタミナゲージを消費するほか、投げた空き缶や転がるボールの音にもサチ江は反応するようだ。


CAMPFIRE内で公開された記事によると、本作に登場する怪異サチ江は、開発者の祖母の経験がモチーフになっている。開発者の祖母がサチ子に遭遇したのは、小学生の頃。サチ子は、当時大阪に住んでいた祖母が、学校からの帰宅路でいつも遭遇する奇妙なおばあさんだった。おばあさんは、雨の日を除いていつも通学路におり、小学生たちが傍を通ると、はっきりしない言葉と共にゆっくり後を追いかけて来たという。開発者の祖母が、サチ子が聴覚の障害を持っていたと知ったのは、後のこと。当時、サチ子は肝試しのターゲットにされるなど、子どもたちにからかわれており、彼女も友達と共にサチ子をからかっていたそうだ。

彼女が中学生になった頃にはサチ子を見かけなくなり、サチ子について考えることもなかった。だが、大人になってサチ子の障害を知ってからは、罪悪感を覚えるように。また、後に生まれた彼女の娘が聴覚に障害を持っていたために、これらの偶然をサチ子の呪いだと考えるようになったそうだ。開発者は、小学生時代の体験を怖い話として、後の話を祖母の死後に日記から知り、サチ子を元にしたゲームを作ることにしたという。なお、サチ江はサチ子を参考に作られているため、上記のエピソードはネタバレにはならないと語っている。


本作を開発している風雲Projectは、前述のとおり国内のゲーム制作サークルである。2020年4月に行われたCAMPFIREでのクラウドファンディングキャンペーンのページによると、インターネット上で呪いのアプリとも呼ばれるAndroid用ホラーゲーム『DOI HOUSE』を開発した実績があるそうだ。また製品版では、7月に公開された体験版の反応を元に、一部操作方法の変更などブラッシュアップも行われているようだ。

サチ江-死道-』は、Steamにて8月29日に500円で配信開始予定。ふりーむ!では、15分程度の体験版も公開されている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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