『ディビジョン2』「タレント・特性のライブラリ」を設けることで、“いつか使うかもしれないから保管庫を整理できない”問題の緩和を目指す

『ディビジョン2』タレント・特性を抽出して保管する機能を設けることで、装備品を捨てられず保管庫スペースが不足する問題の緩和が目指される。『ディビジョン2』スキルパワーのシンプル化も。

Ubisoftは1月23日、『ディビジョン2』の開発者ライブストリーム「State of the Game #144」を配信。先週発表したギアシステムのリブート計画に続き、今週は再調整システムとスキルパワー制度の見直しについて紹介した。

なお『ディビジョン2』の次回タイトルアップデート(エピソード3)は2月配信予定。今回の変更プランは、エピソード3配信より後のアップデートで実装される。先週発表されたギアシステムのリブート計画内容については、過去記事にて記載している。

https://www.youtube.com/watch?v=EAYLG-AltP4

 

再調整システムの刷新により、保管庫スペース不足を軽減

同作をエンドゲームまで進めているプレイヤーの中には、いつか使うかもしれないと思ってインベントリーや保管庫に装備品を入れていくうちに、スペース不足になってしまったという経験をした方も多いだろう。開発陣いわく、本作の再調整システムは、保管庫に物をためてしまう要因のひとつになっているという。再調整とは、装備品のタレント・特性のうちひとつを、他の装備品に転送する機能である。最適なビルド構築には欠かせない。だが「いつか再調整用素材として使うかもしれない」と保管庫に装備品をためこんでいると、保管スペースが足りなくなってしまう。

そこで「装備品」ではなく「タレント・特性」を保存する再調整ライブラリ(Recalibration Library)が設けられる。ビルドには組み込めないが再調整用に残しておきたいタレント・特性付きの装備品を入手した場合、その装備品から抽出することで、装備品の保管庫を圧迫することなく、タレント・特性を保存しておける。一度抽出したタレント・特性は、再調整用に何度でも使用できる(現状と同じく、同系統の武器・防具にのみ再調整可能)。これにより「いつか再調整用に使うかもしれない」「再調整用にベンダーから装備品を買い込んでおこう」といった、保管庫に物をためこんでしまう大きな要因のひとつが払拭される見込みだ。

再調整は1品につき1枠のみという制限は変わらず。再調整ライブラリを、同一アカウント下のキャラクター間で共有できるようにするかどうかは、議論の最中だという

 

スキルパワー制度をシンプル化

先週紹介されたギアシステムの刷新ならびに「コア特性」の導入にあわせて、現在のスキルパワーはスキルティアー(Skill Tier)へと変更される。これまでの翻訳傾向から、おそらく日本語版ではスキルクラスといった別の呼ばれ方がされるだろう。

まず先述したギアシステム刷新後には、特性が通常特性とコア特性の2項目に分かれる。コア特性として付くのは、武器ダメージ、アーマー、スキルティアーのいずれかのボーナス。スキルのボーナスに関して、現在の「スキルパワー +215」といった細かな数字はなくし、6段階制(6 Tiers)のシンプルな作りに変わる。コア特性ひとつにつき「スキルティアー +1」のボーナスが付き、防具6部位すべてのコア特性をスキルティアーにすれば、最大ティアーに到達。ティアーが高ければ高いほど、スキルの性能が上がる。

また別途、タレント、ギアセット、エキゾチック装備などの効果により、スキルに一時的な性能ブースト(オーバーチャージ)がかかる仕組みも用意されるという。オーバーチャージを発動させるタレントの一例として紹介された「Energize」は、アーマーキットを使用すると15秒間スキルティアーがひとつ上がるというもの。スキルティアー6の状態でアーマーキットを使うと、オーバーチャージが発動する(あくまでも開発段階のタレント。変更される可能性はある)。

オーバーチャージ状態のインシネレータータレットは、上の動画の32:33より確認可

現在はビルドを組む際に、タレントの発動条件とスキルMODの発動条件を満たすようよう細かな調整が必要。ギアシステムの刷新とスキルティアーの導入により、煩雑さが大幅に軽減されることだろう。なおスキルの性能は大方スキルティアーにより決まり、スキルMODは武器MODのような小さなボーナス効果にとどまる予定。またスキルティアー制の導入にあわせて、補助バッテリーMODおよびスキルMODの発動条件がなくなる。発動条件別にMODをキープしておく必要がなくなるので、MODのインベントリー管理も楽になる。

今回のライブストリームでは、先週説明されたギアシステム刷新の補足もされている。一度に装備できるタレント数が原則2つになるということで、コミュニティからは簡易化されすぎるのではないかという懸念があがった。この点に関して、まず現在のギアシステムでは主要なタレント・特性がある程度決まっており、タレントの発動条件を満たせる装備品の組み合わせは限られている。ギアシステム刷新後は、発動条件を気にすることなく40種類ほどのタレント(バックパックとベストにそれぞれ約20種)から好きな組み合わせを選べることから、ビルド構築の煩雑さを緩和しつつ、ビルドの幅を広げることができると見込まれている。またギアシステム刷新後は、ミッション難易度を高くすればするほど、戦利品の品質が高くなりやすい(つまり特性が最大値に近い装備品がドロップしやすくなる)ことも明かされている。

ギアシステム、再調整、スキルパワー。根幹部分から見直しが図られる『ディビジョン2』。ニューヨークを再訪するストーリーコンテンツ「エピソード3」は今年2月配信。各種システムまわりの刷新は、エピソード3配信より後のアップデートで実装される予定だ。

なおUbisoft公式ストアでは現在旧正月セールを実施中。デイリーフラッシュセールにともない1月23日中はPC版『ディビジョン2』が85%オフ。通常版は1386円、シーズンパスとセットになったゴールドエディションは1980円、アルティメットエディションは2376円で購入できる。PlayStationストアでは、PS4通常版とアルティメットエディションが2月3日まで70%オフとなっている。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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