『DEEEER Simulator』Steamにて本日早期アクセス配信開始。首を伸ばし、人を鹿に変え、鹿災害を巻き起こす、ごく普通の鹿のゲーム
アクティブゲーミングメディアの運営するパブリッシャーPLAYISMは本日1月21日、『DEEEER Simulator』をSteamにて早期アクセスを開始した。価格は1300円。早期アクセス期間は1年が予定されている。『DEEEER Simulator』の公式ツイッターでは「ごく普通の鹿のゲーム」「よく奈良で見かける光景を、ゲームにしました」など、牧歌的な作品を思わせるツイートおよび文言が並んでいるが、本作に登場する鹿は首を伸ばし、後ろ足で立ち上がり、AC(アニマルコンバット)に搭乗し戦うごく普通の鹿。『DEEEER Simulator』は、そんな鹿を操作する鹿シミュレーターにして、スローライフ街破壊ゲームである。
空に浮かぶゾウ、ビルに掴まったジャイアントコアラ、島の外れに佇む巨大な牛。早期アクセス版において舞台となるのは、周囲を海に囲まれ、人間が異様と共に暮らす街だ。近代的な建造物の間には道路が整備されており、島内には車や鉄道が走っている。
主人公である鹿は、この一見平穏な街へ降り立ち騒乱を巻き起こす。鹿には、4本足での移動、前足を使っての攻撃、軽快なジャンプに加えて、2本足での移動と首を伸ばすフックアクションが搭載。胸を張り2本の後ろ足で立ち上がった鹿は、高速で地面を駆ける。首を伸ばすと、頭にある2本の角をビルの壁面や街灯へ突き刺し、極めて伸縮性の高い首を利用して宙を舞う。鹿は強靭な肉体を持っているので、高所から落下したり、車とぶつかってもダメージを負うことはない。ぶつかってきた車のほうが弾かれてどこかへと飛んでいく。
神話生物じみたスペックを誇る鹿だが、本作では街中をゆっくり散策したり、リバウシに興じたり、乗り物に乗って世界を駆け巡ることもできる。トラックや馬といった基本的なものから、マグロ、巨大なシマウマ、乳スラスターで空をかけるVR牛まで、乗り物は幅広く用意されている。また佇む人々と踊ったり、挨拶を交わしたり、人間を鹿へと変貌させることも可能。軽妙なSEと共に鹿にされた人間たちは、頭部に2本の角が生え、ナルト走りで主人公へ追従。鹿と化した元人間たちも、鹿本人と同様に鹿らしい強靭な肉体を獲得しているため、触れるだけで周囲にダメージを与え、騒乱が巻き起こされていく。
建物が壊れたり、街に被害がでると鹿災害レベルが上昇。ランクが上がるごとに鹿による被害を食い止めるべく、メーメーと鳴く羊、パトカーをかぶったシロクマ、ライフルを携えたウサギが警察として出現する。首を伸ばして逃げ回ることもできるが、2本の前足を使ったり、そのあたりに落ちている銃やライフルを頭部へ搭載して、全滅させることもできる。それぞれにシュールな要素をかき集め、自由な鹿シミュレーターに仕立てたのが、『DEEEER Simulator』になるというわけだ。
早期アクセス版においては少々コンテンツが少ない印象もある。しかし、CBTの期間中にも壁抜けやエラーの修正、角の代わりに拳銃を搭載するムービーの追加など、精力的にアップデートが繰り返されており、サメ竜巻を含めた今後のコンテンツ追加にも期待が持てる。大作の合間の息抜きや、ちょっと笑える作品を探している方は、早期アクセスに参加してみてはいかがだろうか。