Nintendo Switch『ピクミン3 デラックス』体験版データをやりこみすぎたスピードランナー、うっかり「本編ステージのボス」まで倒す。移動の高速化も発覚


現在、体験版が配信されているNintendo Switch向けソフト『ピクミン3 デラックス』にて“隠しボス”が発見され注目を集めている。本作は今月より体験版が配信開始されている。30日に控えた製品版を心待ちに、やり込んでいるプレイヤーも多いだろう。デモバージョンで遊ぶことができるのは第1ステージ、再会の花園まで。本作最初のボスであるヨロヒイモムカデを撃破することで体験版クリアとなり、製品版で「ゲキカラ」モードが解放された状態となる。ところがネットでは、さらに先のステージまで突入する猛者が現れたようだ。
 

 
スピードラン走者のAPerson13氏は、プレイ開始からわずか10分足らずで、ボス撃破まで到達している。それも本来デモバージョンのボスであるヨロヒイモムカデではなく、次のステージに待ち構えているはずのオオバケカガミを倒してしまっているのだ。なぜそんな芸当が可能かといえば、秘密は序盤のチュートリアルモードにある。

ゲーム開始直後、プレイヤーはまず迷いの雪原に墜落したキャプテン・チャーリーの視点で操作を覚えることとなる。一定の地点まで進むことでキャラクターが切り替わり、本編がスタートする……のだが、 APerson13氏はチャーリーを操作したまま猛進し、規定のルートから逸れていく。プレイ開始から1分あまりを過ぎたところで同氏は壁際へ突進。しばらく格闘を続けたのち、段差を乗り越え無理やり高台へと上がってしまう。
 


その後見えない壁に阻まれながらも、隙間を縫うように無理やり押し通る同氏。高台を移動することで、本来チュートリアルモードで到達できない、ステージ2にあたるエリアまで到達してしまうのだ。その後も規格外のルートを突き進み、ゲーム開始から7分半に差し掛かろうというところではオオバケカガミが出現。あとは手慣れたもので、ものの2分少々でターゲットをボコボコにしてしまっている。よもやオオバケカガミもスタンバイできていなかったのだろう。

ユニークなのは撃破後のカットシーンだ。本来のルートなら、メインのプレイヤーキャラクターであるアルフがチャーリーと再会し言葉を交わすはずのシーン。興味深いことに同シーンはすでに完成しており、プログラムに組み込まれているようだ。しかしここでチャーリーを救出しにくるのは、スタート地点から無理やり馳せ参じたチャーリーその人である。そのため、同じ顔のキャプテン2名が顔を突き合わせるシュールな絵面が実現してしまっている。なお、スピードラン名は2 Charlie%である。
 

Image Credit : APerson13

 
かつて『ピクミン3』でもスピードランを実行していたAPerson13氏によれば、『ピクミン3 デラックス』においてはプレイヤーキャラクターの移動速度が高速化されているという。くわえていくつかの透明な壁が追加されており、オオバケカガミまでスキップするためのルートを再検討する必要があったという。不当な手段でボスまで辿り着く方法はさておき、移動スピードが向上しているというのは興味深い分析といえるだろう。類似の例としては9月3日に発表されたNintendo Switch版『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』においても、 Wii U向け原作と比べてマリオたちの動きが速くなっていることが発覚している(関連記事)。

今回の一件では、『ピクミン3 デラックス』では新要素追加のほかにも、さまざまな最適化が図られていることがわかったかたちだ。なお無理やりヨロヒイモムカデに辿りつく手法については、体験版はおろか製品版のデータも壊しかねない危険な行為。任天堂側がわざわざショートカット対策用の壁を追加していることからも、決して推奨されていない行為なので注意したい。お行儀よく花園を行ったり来たりしつつ、10月30日発売の製品版を待ち望みたいところだ。