「GWにゆるくオススメしたいインディーゲーム」第八弾、PS4向けヘンテコホテル経営ゲーム『宇宙ホテル』
編集部より:
ゴールデンウィーク向けとして、各ライターに好きなインディーゲームに紹介してもらうという本企画。発売時期やプラットフォーム、価格など問わず、ただ好きなインディーゲームを紹介する。非常にゆるい企画なので、ゆるい気持ちで読んでいただければ幸いだ。第八弾『宇宙ホテル』をお届けする。筆者はYoshinori Sato氏である。
本日ご紹介するのは有限会社ランカースから2018年3月に発売された『宇宙ホテル』だ。対応機種はPlayStation 4。DL専用販売となっている。価格は税別800円。本作は宇宙にあるホテルの支配人になり、客室やレストランなどの各種施設の増築、はしごやエレベーターなどの昇降設備の設置を行ってプレイヤーだけのオリジナルなホテルを作り上げることができる。作り上げたホテルに宿泊客が訪れると客室や施設の利用料が徴収でき、その利益からさらにホテルの増築を繰り返していくという流れのゲームだ。
2D真横視点で部屋を増築していく経営ゲームであるため、『The Tower』を想像される方もいるかもしれない。ゲームのイメージとしてはそれに近い。しかし本作にはそれだけではないユニークな点がある。宿泊客が全員宇宙人というところだ。乾くと死んでしまう宇宙人や、宙に浮いた客室に泊まりたがる宇宙人など、人間ではありえない個性的なお客様が次から次へとホテルに訪れる。ポップな見た目の宇宙人が「出張だるぅい……」などと言いながらホテル内をうろついている様子を見るのは眺めているだけでも楽しい。また作中流れるエレクトロ調のBGMが、いい感じの宇宙感を演出してくれる。
ホテルに来る宇宙人にはそれぞれ属性や好みが設定されておりそれに注意する必要がある。例えばとある宇宙人にとって必要な施設が別の宇宙人を不快にしてしまうといった感じだ。なので宇宙人ごとに違った経路をたどるよう導線を管理することがこのゲームの鍵となる。ホテルを上手く機能させるために客室の配置をああでもないこうでもないと試行錯誤するのがなんとも面白い。
プレイしてみて残念に感じたのが、終盤になるにしたがって手動で対応しなければならない場面が増えることだ。やり方次第では回避可能だが、やり慣れていないプレイヤーにはほぼ回避不可能なので、大抵のプレイヤーが操作の煩雑さに悩まされることになる。しかしそういったマイナス面をはらみながらもこのゲームには経営ゲームとしての魅力が詰まっている。資金や利益とにらめっこしつつちまちまとホテルを拡張していく。客単価を上げて利益率を高め財政面の安定を図る。こういったゲームプレイに魅力を感じる人には触れてみてほしい一作だ。