Global Game Jam 2014 大阪会場振り返り&フォトギャラリー
つづがなく閉幕した2014年度の Global Game Jam 大阪会場。発狂者や病人を出すことなく、参加者総勢48名がゲーム創りの妙味を満喫したことでしょう。私は製作には一切タッチせず傍観に徹していましたが、それでもいくつか気づきがあったのでご参考までにお伝えします。
まず、会場が快適だったこと。グランフロント大阪は開発の遅れていた大阪北ヤードにそびえ立つ複合施設。そのなかにサロン式の貸し会議室・共有ス ペースがあり、GGJ2014大阪はそこで開催されていました。なにしろ建物が新しいだけに、空間はすべて綺麗・清潔・近代的。トイレですら寝られるレベ ルです。「そんなものゲーム開発には不純物だ」という力強いご意見もあるのかもしれませんが、一般的にはそうではありません。この贅沢さに半分足を突っ込 んだような快適さが問題視されることはまずありえないでしょう。
立地の良さも見逃せません。アクセスには大阪駅直結・徒歩10分弱、大阪近郊に住むクリエイターらを集結させるにあたり非の打ち所がないとすらいえ ます。また、カプセルホテルのような簡易宿泊施設こそ少なめなものの、買い出しや寝泊まりに不自由することはおよそありません。コスト的にどうだったの か? は不明ですが、場所をグランフロント大阪に設定したことに(少なくとも参加者視点では)文句は出なかったでしょう。
辻大地氏らを中心としたオーガナイザーの頑張りも注目に値しました。辻氏は全日泊まり込みで進行の管理から飲食物の買い出しまで、縁の下の力持ちに なるべく徹底していました。印象的だったのが、一斉買い出しにわざわざ片道10-15分かかるドン・キホーテまで行っていたこと。近場にいくらでもコンビ ニがあるのに、足で稼げるところは稼いでいるのです(しかも数十名分の飲食物なので荷物は重くなります)。グランフロントというリッチは、ドン・キホーテ と辻氏らのコスト意識で支えられていたのかもしれません。
ゲームジャムとしての進行は正解かどうかはわかりませんが、2点興味深かったところがあります。まず1つ目、多くの人が帰宅し休息を取ったことで す。23時にワークスペースがロックされ出入りが不自由になるからという要因もあるものの、どちらかといえば「きっちり寝てきっちり創る」を強調している と感じました……とはいえ、寝ていない方はやはり寝ていなかったようですが。
そして、これは同時に「入れ替わり立ち代りで入ってくる人材を活かす」ことでもありました。3日間すべて開発にたずさわるメンバーは多くなく、1 日・2日だけという方も多くいらっしゃいました。すべてがきちんと回ったのではないかもしれませんがゲームジャムを1つのプロジェクトとして観察した場 合、非常に好ましい態度・体制ではないでしょうか。
最後に、きちんとゲームができていたこと。”完成”の定義はともかく、全チーム動作する作品を提示していたのです。すぐ触ってわかるクオリティという意味では『TRIRIS』が頭ひとつ抜けているものの、他チームもコンセプトの輪郭をはっきりさせ形作られた成果物ばかりでした。1つくらい Epic Fail 級があっても(お笑い枠で)よさそうですが、それもなし。トータルでみてGlobal Game Jam 大阪会場が正常に運営された証左にほかなりません。
ゲームジャムは面白いものです。製作の過程はおそらく楽しいのでしょう。プレイしたらおおむね楽しいでしょう。達成感は間違いなくあるでしょう。そして私の場合、それを眺めているだけでも楽しいです。次のご近所ジャムはどこでしょうか。
[以下フォトレポート]