『原神』コンサート(2023)大阪公演ってどんな感じ?セットリストや雰囲気をできるだけ言語化する

「GENSHIN CONCERT」2023の内容をお届け。今回は2023年11月4日に行われた大阪公演の模様をお送りする。

旅人がテイワットを訪れる際、常にそこには音楽がある。HoYoverseが配信しているオープンワールドRPG『原神』の世界で耳にする音楽が印象に残っている人も多いだろう。そのBGMを聞くだけでも冒険の遍歴を思い出せるのではないだろうか。その音楽を生のオーケストラで体験出来る貴重な機会が、本年各世界で行われる「GENSHIN CONCERT」である。今回は2023年11月4日に行われた大阪公演の模様をお送りする。

コンサートは『原神』の楽曲をフルオーケストラで再現するというもの。今回のコンサートは2023年の10月、シンガポールを皮切りに開催されるが、日本では2023年11月4日の大阪、11月25日の横浜と2回の公演が行われている。4日のコンサートのレポを本日お送りするのは、横浜の演奏を楽しみにしている旅人の皆さんに対して、ネタバレに配慮させていただいたため。まったく同じセットリストでの演奏が行われているかは不明だが、ご了承願いたい。


期待が高まる入場前

大阪の公演会場は大阪国際会議場(グランキューブ大阪)となっていた。開始時間の少し前に到着したのだが、物販はかなり前の時間から開始されていたせいか売り切れが多め。また、もともと『原神』は女性プレイヤーが多いという印象があったのだが、今回も訪れている方々に女性が多く、また女性人気のありそうなキャラクターのグッズが売り切れていたのが印象深かった。売店を抜け、Webサイトにも記載があるキービジュアルに迎えられて場内へ。場内のスクリーンでは原神立ち上げ時の画面が再生されており「これからテイワットの世界へ入っていきます」という気分を高めてくれる演出を感じた。コンサートのスタート時にはもちろん皆がいつも見ているあの扉をくぐる動画へと進み、演奏が始まった。


第1部はモンド・璃月 風景や各地のイベントを思い出す

事前に「1部はモンド・璃月編、2部は稲妻・スメール編」と紹介されており、そのプログラム通りに演奏は進んでいく。まずは、おなじみの「モンドの1日」からスタートしてクレーの実戦紹介、ウェンティの実戦紹介曲と演奏されていく。場内のスクリーンでは実戦紹介の動画が再生されているが、Webの動画とは異なりボイスがないため、演奏に集中できるのは印象的だった。 その後はモンド大聖堂の曲「風が運んだ聖歌」を始めとして、アカツキワイナリー、ドラゴンスパインとモンドの各地を思い出させる曲が続いた。モンド編は最後に2022年9月末に開催されたイベント「盃の中のバラッド」のBGMを演奏して終了となった。


キャラクター紹介と各地の紹介が半々とバランス良く配置された感のあったモンド編を終え、璃月編へ。こちらは2022年の海灯祭「華々しき流年」のBGM「華やかな灯火、星々の如く」から始まることで、いつもの璃月とは異なる璃月の美しさを見せるところから始まる。海灯祭の華やかさから一点、落ち着いたいつもの璃月を思い出させる「乙女の待ち続け」の演奏となるだが、そこからは次々とキャラクター紹介の曲が演奏されることに。胡桃、タルタリヤ、鍾離、甘雨、白朮と演奏されたのだが、タルタリヤはエピソードの曲と実戦紹介の曲が演奏されるというサービスぶり。コンサートのメインビジュアルの1人を飾っているからとはいえ、少し驚かされた。

璃月編は険路怪跡のストーリームービー「生と死の刹那」のBGMを演奏して終了となったが、モンド、璃月ともに比較的近年のイベントでの曲を演奏してくれていたこともあり「これは何の曲だろう」と悩むことなく楽しめたのは大変ありがたかった。


ここでいったん休憩となったが、その間にはステージを撮影可能となっており、こちらでもスクリーンでキービジュアルが再生されていた。どのような形で演奏が行われているか、おわかりいただけるだろうか。

第2部は稲妻・スメール編 スメール編はストーリー再現を中心に

休憩を挟んで第2部へ。稲妻の曲はこちらも街の曲である「稲妻」からスタート。

こちらも璃月同様にキャラクター実戦紹介の曲が多く、綾人、綾華、心海と演奏されたのち、2.5のPV曲を挟んで雷電将軍の実戦紹介の曲が流れると、またしても綾華のストーリームービーが。このムービーは復刻を前に公開されたPVだった記憶があり、ファンから高い評価を受けていた記憶がある。

稲妻編は宵宮のエピソード動画で終了。こちらもスメール編の辺りで2つ目の伝説任務が実装され、また良い話だったため宵宮というキャラクターが印象にに残っている人も多いのではないだろうか。

そしていよいよラストのスメール編、こちらも街でよく聞く「揺らめく木々の影」に始まり、アランナラたちを思い出させる「ウツァヴのメロディー」へと続いていく。大長編だった世界任務「森林書」シリーズをご記憶の方も多いのではないだろうか。オルモス港の曲である「賑やかな港」を挟んでニィロウの踊りがストーリー上で印象的だった「花神の舞」へと続き、そこからアルハイゼンのエピソード曲へ。

放浪者のエピソード曲から「六輪一露の狂詩曲」&「三千婆界の御詠歌」という「正機の神」戦のBGMを続けて聞かされるというあの辺りのイベントを思い出す展開に。なお、三千婆界の御詠歌は生のコーラスを聞くことができる大変インパクトのあるステージであった。

そしてラストはスメール編のクライマックスとも言えるストーリームービー「折れた枝、落ちた夢」で終了となった。

璃月編、稲妻編とは違いストーリーを重視したような構成に見えたのは、最近スメール編が終了し、フォンテーヌ編が始まったからだろうか。そのフォンテーヌについてはアンコールで3曲演奏が行われ、嬉しいサプライズとなった。

全体を通して・曲と演出について

キャラクターの曲とフィールド曲のバランスが良いモンド編、キャラクター紹介曲が多い璃月&稲妻編、そしてスメール編はストーリー重視とバラエティに飛んだ編成だったように思う。現時点でどの国が印象的ですかと言われるとやはり比較的新しいイメージのスメールの物語の印象は強く、また定期的に復刻していたりイベントに登場する各国のキャラクターを重点的に紹介する構成だと考えるとなるほどと思わされた。

一方、戦闘BGMの演奏がほとんどなかったのが少し意外であった。シリーズを重ねるごとに曲が増え、しかも印象的な曲がどんどん増えていくだけにコンサートという限られた時間の中でどういうセットリストを組むかがどれほど大変かは重々承知ではある。あくまでもわがままではあるが、次回はそれらも聞いてみたい。

最後になるが、コンサートのチケットにシリアルコードが付属しており、アイテムをもらうことができた。「曲が鳴って昔の夢に入り込むことができたとき」という旅の翼の説明文に、冒頭の演出も含めゲームの音楽を聞きに来ただけではなく、ゲーム世界を体験して欲しいという運営側の意向を感じられたように思えた。出来ればまた、『原神』の世界を体験してみたいものだ。

怪しい隣人
怪しい隣人

主にスマホゲームを中心に、サービス終了したゲームの情報を収集したり、開始早々ダメなことになっているゲームの情報を紹介するのが趣味です。サービス終了ゲーム死亡リストは1500件を超えました。年々ゲームが複雑になり、ダメさを判定するのに時間がかかるのが最近の悩みです。

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