フィールド探索×2Dメトロイドヴァニア『Twilight Monk』先行プレイ感想。変幻自在の「柱」アクションが要のカンフーファンタジー
パブリッシャーのグラビティゲームアライズとデベロッパーのAquatic Moon Gamesは、2Dメトロイドヴァニア『Twilight Monk』を2025年に発売予定だ。対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switchとなっている。
『Twilight Monk』は、自由なフィールド探索と2Dメトロイドヴァニアが融合した武術アドベンチャーゲーム。主人公である「ラジエル テンザ」はダークスプライトハンターの最後の継承者として、闇に包まれてしまった世界「スペリア」を探索し、ダークスプライトとの戦いに臨む。
武器である「幻影の柱」を用いた多彩なアクションによるダンジョン探索のほか、フィールド探索パートでの町の探索や装備の調達、賭け事、ダンジョンの発見といった要素が用意されているとのことだ。
本作を開発したAquatic Moon Gamesは、『World of Warcraft』、『League of Legends』、『Diablo3』といったさまざまなタイトルでキャラクターデザイナーやコンセプトアーティストとして活躍したTrent Kaniuga氏が設立したインディーゲームスタジオだ。「Twilight Monk」は同スタジオの展開する小説やコミックなどのオリジナルメディアミックス作品のひとつで、本作はそのゲーム化作品にあたる。『Twilight Monk』を「東京ゲームショー2023」にて先行体験することができたため、その内容をお伝えしていく。
変幻自在の「柱」アクション
本作のアクションパートにおける最大の特徴が、武器である「幻影の柱」を用いたアクションだ。「幻影の柱」はざっくりいうと「鎖付きの柱」であり、鎖をつかんで柱を投げつける通常攻撃のほか、床に設置して足場にし、高所にのぼるといったことが可能。
また柱を設置しているあいだは通常攻撃がキック攻撃に差し替わり、このキック攻撃を設置した柱にヒットさせることで蹴り飛ばすことができる。飛ばした柱には攻撃判定があり、一定距離を進むと戻ってくるため、連続で蹴り飛ばすことで強力な攻撃手段としても利用可能だ。そのほか突進してくる敵に対して壁のように柱を設置することで、衝突させ隙を作り出すといった使い方も確認できた。
なぜ「柱」を武器にしているのかはともかく、「柱」であることを存分に活かしたアクションは独創的かつ直感的で、本作のアクションの面白さをぐっと引き上げていると感じられた。そのほかのアクションについては、プレイした範囲では2段ジャンプとダッシュという基本的なアクションのみとなっていた。メトロイドヴァニアおなじみのアンロック要素が存在しているようなので、製品版でのさらなる拡充に期待したいところだ。
フィールド探索×2Dメトロイドヴァニア
筆者はダンジョンパートのみのプレイとなってしまったものの、本作の特異な点として、フィールドの探索要素が挙げられる。ひたすらダンジョンに潜ることになりがちなメトロイドヴァニアというジャンルにおいて、『Twilight Monk』にはクォータービュー形式のフィールドマップや町の探索要素が存在するという。町では装備の調達をしたり、賭け事に興じたりといったことができるようで、ダンジョンに潜る以外にもさまざまな楽しみがありそうだ。緊張感のあるダンジョン探索と、息抜きを兼ねたフィールドや町の探索を組み合わせることで、ゲームプレイに緩急をもたらしてくれるのではないだろうか。
以上が先行体験のプレビューである。アクションについては独創的なだけでなく、レスポンス良好で癖のない手堅い仕上がりになっている。ダークな世界観ながら、可愛らしくデフォルメされた主人公や敵モンスターたちも魅力的だ。
気になる点としては、柱を使ったアクションはユニークで面白いものの、斜め方向や上下方向に対して攻撃できないなど、攻撃手段のバリエーションにやや欠ける印象があった。とはいえ、追加されるアクション次第では解消する可能性があり、またゲームバランスとの兼ね合いもあるため、問題点と言い切るのは早計だろう。製品版の発売を楽しみにしたい。
『Twilight Monk』は、PC(Steam)/Nintendo Switch向けに2025年発売予定だ。