リアルライディングシミュレーター『RIDE 5』先行プレイ感想。リアリティが上がり続ける最新作の遊びやすさはいかに

PLAIONは、リアルライディングシミュレーター『RIDE 5』を8月24日に発売予定だ。本稿ではメディア向けのハンズオン体験会でのプレイをもとに、本作の感想をお伝えする。

パブリッシャーのPLAIONとデベロッパーのMilestoneは、リアルライディングシミュレーター『RIDE 5』を8月24日に発売予定だ。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|Sとなっている。


『RIDE 5』は、リアルライディングシミュレーター『RIDE』シリーズの最新作だ。とことんリアリティを追求した同シリーズはバイクファンのための作品で、登場するバイクのモデリングは実在のバイクをスキャンして作成されているという。外観と機能をカスタマイズできる機能もあるため、自分の理想とするバイクを作り上げることも可能だ。

「ライディングシミュレーター」というだけあって、実際のバイクの挙動を忠実に再現したというシビアな操作性が特徴。制御は容易ではないものの、現実でバイクに乗っているかのような操作感を味わえる。そのほか、ゲームモードのひとつとして、現実時間で最長8時間という長時間のレースを行う「耐久レース」が実装されているというのも『RIDE』シリーズならではだ。

最新作である『RIDE 5』には、300種類以上の実在のバイクと、35種類以上の実在のトラック(コース)が登場。さまざまなルールのレースが楽しめるほか、ライバルと競い合いながらトップを目指す、刷新されたキャリアモードも用意されている。


今回、メディア向けのハンズオン体験会に参加することができたため、実際にプレイした体験をもとに、本作の感想をお伝えしていく。


コーナーを曲がるだけでも難しいほどのリアルな挙動。天候システム強化でさらなる臨場感

『RIDE』シリーズ最大の魅力は、ビジュアルから操作性まで徹底的にこだわり抜かれたリアリティだ。バイクの見た目や性能はもちろんのこと、エンジン音も限りなく実物に近づけられているという。『RIDE 5』では、進化したグラフィックと物理演算によりさらに磨きがかかっており、プロのレーサーからみても納得の出来に仕上がっているようだ。



操作性についてもリアルさを追求しており、バイク乗りにしかわからないような細かい挙動まで再現されているとのこと。コーナーを曲がるだけでもしっかりと減速しなければあっさりと転倒してしまうなど、レースゲームとしてはかなりシビアなつくりとなっているものの、本作は後述のアシスト機能の充実により遊びやすさの改善が図られている。そのほか、「ダイナミックウェザーシステム」と呼ばれる天候システムにも触れておきたい。前作である『RIDE 4』から続投しているシステムで、レース中リアルタイムで天候や日照などが変化するというもの。本作においては雲の動きの3次元化などにより、よりリアルな天候表現が可能になっているとのことだ。このシステムによりプレイヤーは時間帯や雨などによる走路の変化に対応する必要があり、レースをさらに奥深いものにしている。レースに勝つためにはバイクの操縦技術だけでなく、環境の変化に対する知識や経験も求められることになりそうだ。


リアリティと遊びやすさの両立。カスタマイズ可能な充実のアシスト機能

前作までの『RIDE』シリーズは難易度が高く、どちらかというとコアゲーマー向けタイトルのイメージがあっただろう。実際、前作にあたる『RIDE 4』はユーザーからの高い評価を得ている一方、操作周りがシビアすぎるという意見もあったようだ。そのような意見を踏まえてかどうかは定かでないものの、最新作である『RIDE 5』ではアシスト機能が強化。ブレーキ、コーナリング、ステアリングなどの操作に対する補助が働き、操作の難易度を緩和するようになっている。また自分のスキルや好みに合わせてプリセットの細かい調整ができ、コーナーに入る際だけアシスト機能が働くようにしたりといったことも可能だ。

そのほか、コース内に効率よく走るためのガイドラインを表示する機能もあり、ラインに沿ってバイクを走らせながら、ラインの色にしたがって加減速をおこなうだけでもそれなりにスムーズにプレイすることができるようになっている。同時に、レースにおける理想のコーナリングテクニックである「アウト・イン・アウト」をガイドライン表示によって視覚的に理解することができるようになっており、ドライビングテクニックの向上にも役立つフレンドリーなシステムという印象だった。



もちろんアシスト機能はオフにすることもでき、その場合はギアチェンジ、姿勢制御、ブレーキングをはじめさまざまな操作をすべて自力でおこなうことになる。実際にオフで体験してみたところ、発進すらワンボタンではおこなえないほどの複雑さで、噂にたがわぬ高難易度ぶりであった。心折れそうになりながらも、加速やコーナリングに合わせてギアチェンジするといった操作に繰り返し挑戦しているうち、だんだんと「バイクを操縦してる感」を感じられるようになり面白くなってくる。レースに参加できるほどの走りをするには相応の鍛錬が必要なものの、操作を一通り自由にこなせるようになれば、本作のライディングシミュレーターとしての面白さをより味わうことができるという手応えがあった。操作に慣れてきたら、アシスト機能に頼らずにプレイしてみるのも楽しみ方のひとつなのではないだろうか。



以上がハンズオン体験会のプレビュー感想である。開発陣のリアリティの追求にかける熱量は尋常ではなく、いたるところにバイクへの愛を感じられる作品であった。オフラインプレイ以外にもオンラインクロスプレイに対応しており、さらに画面分割プレイにも対応。レースのルールはさまざまなものが用意されているほか、レースクリエイターというプレイヤーがレースを作成できるモードもあり、遊び方の幅は広そうだ。

留意点を挙げるとすれば、アシスト機能の充実で遊びやすくなったとはいえ、本作の難易度が決して低いわけではないということだろう。レースゲームが不得手であれば、それなりの覚悟が必要かもしれない。しかし、難しいのは一概に欠点というだけではなく、そのぶん上達していく楽しさがある。それもまた本作のもつ魅力のひとつといえるだろう。

RIDE 5』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに8月24日発売予定だ。

Sou Matsubara
Sou Matsubara

机上で対戦ゲームについてあれこれ考えている時が一番幸せです。
得意なジャンルは2D格闘ゲームです。

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