『バイオハザード RE:2』プレイレポート。原作プレイヤーの先入観を覆してくる仕掛けが光る
東京ゲームショウ2018のカプコンブースでは、2019年1月25日発売予定の『バイオハザード RE:2』がプレイアブル出展されている。『バイオハザード RE:2』は『バイオハザード7 レジデント イービル』で使用されたカプコン製のゲームエンジン「RE ENGINE」によって、1998年の『バイオハザード2』が大幅に生まれ変わっていることが確認できる。
今回の試遊版では,レオン編とクレア編をその場で選んでプレイできるが、一度キャラクターを決めてしまったら、途中で変更ができないので要注意だ。またプレイは1回15分の制限時間が設けられており、15分が立つとゲームの進み具合如何にかかわらず終了なので要注意だ。
筆者は98年の『バイオハザード2』をかなりやり込んでおり、『バイオハザード RE:2』のプレイにも自信がある。久しくやり直してはいないものの、原作は今でも攻略情報を見ずに2時間を切ってクリアすることは可能だろう。『バイオハザード RE:2』の試遊ではレオン編を選択し、「ゾンビに一度も噛まれず、冷静沈着に10分以内にクリアする」ことを目標としてかかげた。これぐらいのハンディキャップはあったとしても余裕だろう。レオン編はラクーン警察署に到着したばかりのエントランスホールからスタートだ。原作をプレイ済みであるがゆえに、これがゲームの序盤であることもわかる。
98年版の『バイオハザード2』ならば、奥の部屋で黒人警察官のマービンと出会うことによってストーリーが展開する。ショートカットのため、はじまってすぐ様そこを目指したが、扉がテープで封印されており、先に進むことができない。そこでエントランスホールの様々な場所を調べたが、どうやらヒントを見逃たのか、ホールから抜け出すことができなかった。四苦八苦と探索するなか、じりじりと迫る制限時間。そこで伝家宝刀「近くにいる係員のお姉さんに行き方を聞く」を発動することによって、ついにエントランスホールから抜け出すことができた。
そうして原作とまったく違う警察署のルートを進んでいこうとするが、廊下が停電していて、とにかく先が見通せないほどに暗い。このあたりは『バイオハザード7 レジデント イービル』の恐怖感が踏襲されているが、より強化されている。そうして、やっとプレイして初めての生存者と会うことができたが、生存者はシャッターに挟まれており、そのシャッターの向こう側ではゾンビが迫っている緊急事態だ。「もう手遅れっぽいし、怖いし、助けたくないな……」と思いつつ、救出を試みるが、シャッターから抜け出した下半身は想像以上に血に染まっていてショッキングである。なお、製品版はCERO Z(18歳以上のみ対象)のゴアバージョンではなく、CERO D(17才以上対象)のバージョンが存在するが、今回プレイアブル出展されているのはCERO Dバージョンである。このシーンはいったいゴアバージョンではどうなっているのだろうか。下半身が千切れて、臓物が撒き散らされるかもしれない。ゴアバージョンが出たらぜひ差異を見比べたいところだ。
そしてこのイベントの後は、ゾンビが大量に強襲。なお初期の『バイオハザード』シリーズの早解きのコツとして、なるべくゾンビを回避して進むことが求められる。筆者も軽やかにゾンビの合間をくぐりぬけようとするが、とにかく廊下が暗いので、どこからゾンビが現れてくるのかがわからない。がぶり、がぶり、とゾンビに噛まれ、死にそうになる瀬戸際に。そこで事前に入手しておいた救急スプレーを使用。ちなみに、回復アイテムを使おうとメニューを開いている最中でもゾンビは問答無用で襲ってくるので、とにかくパニック状態になってしまい、さらにどこが出口かわからない羽目に陥る。試行錯誤を繰り返しながら、レオンから「もういっそのこと殺してくれ……」と悲痛の声が聞こえてきそうな瀕死の重傷を負いつつ、足を引きずりながらエントランスホールに戻ることができた。
途中で入手したアイテムを使おうとある場所に近づいたら、ここでブースを見守るお姉さんから「15分立ったので終了でーす」と告知。と同時に、調べた場所が正解だったようでゲーム画面もクリア画面に切り替わる。こうして、前述にかかげていた目標である「試遊版をクリアする」は完璧に達成したのであった。
おわかりいただけたであろうか……。
本作は謎解きや演出、操作性でも98年の『バイオハザード2』で培われたプレイヤーの経験値は通用しない。むしろ筆者のようにオリジナルの先入観が足かせとなって、窮地に陥る場合すらあるのが垣間見えたといえよう。
東京ゲームショウ2018のカプコンブースでは、作品の世界を再現した雰囲気あるブースが展開されている。ゲームに登場する銃器店「GUN SHOP KEND」や、ラクーン警察署を催した入口、そして時間帯によっては実際のゾンビもお迎えしてくれる。なお、一般公開日の9/22(土)13:45~14:30、9/23(日)14:50~15:35には平林良章氏と神田剛氏の両プロデューサーが登壇するステージが予定されているので、ファンなら要チェックだ。