国産2Dアクション『SOULLOGUE』TGS2017プレイレポ。魂を憑依させ環境も敵も利用、ただの「Hyper Light Drifter」ライクじゃない

今年2月に正式発表された『SOULLOGUE』は、国内の開発スタジオ「noitems studio」が手がける2Dアクションゲームだ。『Hyper Light Drifter』から大きなインスピレーションを受けて開発が進められている同作は、美麗な2Dドットアニメーションや和を感じさせる世界観が魅力となっている。

今年2月に正式発表された『SOULLOGUE』は、国内の開発スタジオ「noitems studio」が手がける2Dアクションゲームだ。『Hyper Light Drifter』から大きなインスピレーションを受けて開発が進められている同作は、美麗な2Dドットアニメーションや和を感じさせる世界観が魅力となっている。過去にBitSummit 2017でも出展された同作、東京ゲームショウ2017のインディーブースにて最新バージョンに触れることができたの、そのゲーム内容をお伝えしよう。

出展されているものは『SOULLOGUE』の最新バージョン「アルファ 1.2」となる。なおブース位置が奥まっておりややわかりづらいので、開発者がTwitterで公開したマップを確認されたし

本作は見下ろし視点型2Dアクションゲームとなっている。プレイヤーが操作するのは、魔女に“タマシイ”を奪われたという青い笠をかぶった女性だ。道中にはさまざまな魔物や亡者、そして仕掛けが用意されており、彼女を操作してこれらを倒したり解いたりしながら先のエリアへと進んでいく。敵との戦闘は近接攻撃と射撃武器、そしてダッシュを駆使する内容で、『Hyper Light Drifter』をプレイしたことがあるのなら、すぐに馴染むことができるだろう。

滑らかな2Dドットアニメーションにダッシュを軸とした戦闘デザイン。とはいえ、本作は影響を大きく受けた『Hyper Light Drifter』そのままなのかと言われると、まったくそうではない。『SOULLOGUE』には、プレイヤーが「タマシイ」を操作して敵に乗り移ることができる「憑依システム」がある。本作の肝はこのシステムにあり、純粋に戦闘を楽しむ2Dアクションゲームというよりも、地形や敵を利用する環境的な要素がたびたび登場するのである。

たとえばデモの冒頭、木箱がスイッチの上に置いてあり、それに連動して進行方向を壁が塞いでいる。しかし近くには炎をまとった敵がいるので、彼に憑依して木箱に火をつけ破壊することで、スイッチをオフにし先へ進むことができるようになる。ほかにも電撃を水経由で流して敵を感電させたり、爆発する敵を使って近くの爆発物と敵をふっ飛ばしたりと、憑依を使ったさまざまな仕掛け・攻略の幅がプレイヤーを待ち受けている。もちろん、主人公自身も戦闘能力はあるためそのまま戦うことができるのだが、デモでは環境を利用した方がより優位に戦闘を進められるようなバランスとなっていたので、ぜひ攻略法を探してみて欲しい。

※今年2月公開のアナウンストレイラー

なお同作は現時点で2018年後期にWindows/Macでリリース予定。開発者に話をうかがったところ、まだまだ開発は進行中という段階のようで、全体的なボリュームも確定はしていないようだ。タマシイを奪われたという主人公の素性に世界観の設定など、ストーリー面でも気になる点がたくさんのタイトルだけに、今後の開発進捗に期待したい。そして東京ゲームショウ2017に参加する読者は、ぜひインディーゲームブースでプレイしてみよう。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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