先日京都で開催されたA 5th of BitSummit の日本一ソフトウェアブースにて、『The Sexy Brutale』が展示された。『The Sexy Brutale』は、仮面舞踏会にて発生した殺人事件を解決する、タイムリープもののアドベンチャーゲームだ。
海外向けには4月11日にPC/PlayStation 4/Xbox One向けに発売されており、パブリッシャーはTequila Works、デベロッパーは Cavalier Game Studiosとなる。
「タイムリープもののミステリー」というゲームのテーマは目を引くが、スクリーンショットを見ても、ゲーム内容やシステムがわかりづらいと感じる人もいるだろう。今回、日本一ソフトウェアのローカライズ担当者にお聞きした話をまじえながら、その内容をお伝えしたい。
『The Sexy Brutale』の舞台となるのは、カジノ付きの英国の豪邸だ。豪邸では毎年仮面舞踏会が開かれていたが、今年は邸宅の主である「侯爵」が不在であり、さらに侯爵の不在の間に次々と殺人が発生してしまう。プレイヤーはゲストの一人、「ラフカディオ・ブーン」となり、殺人を阻止し、真実を見つけ出さなければならない。
公式サイトでは『The Sexy Brutale』は「ミステリー・パズル・アドベンチャーゲーム」と記述されている。こう表現すると、テキストベースに静かに進んでいくアドベンチャーのように見えるが、実際はよりダイナミックな作品であるという印象だ。というのも、ゲーム中は常に時間が流れており、刻一刻と事件発生の時間が迫っている。プレイヤーは事件の真実を突き止めるために、限られた時間のなかで迅速に行動していかなければいけない。館のなかでは、キャラクターたちが時間に合わせて行動をしている。プレイヤーは使用人や仮面に操られた他のゲストに姿を見られてはならない。つまり、生きて手がかりを見つけるには、探索と同様に隠れることも重要になる。時に物陰やオブジェクトの中に身を隠し、うまく気配を消して真相へとたどり着こう。
一方でこうしたステルス要素は、それほどシビアな難易度には設定されていないと担当者は語る。たとえば、ほかのキャラクターと部屋に居合わせた際には仮面の力によってしばらくの間、ブーンはほかのキャラクターから認識されない(しかし、その間に部屋から出るか隠れるかしないとゲームオーバーになる)。こうしたシステムが導入されていることにより、いざピンチになっても、機転を利かせれば切り抜けることができる。ステルスやパズルといった要素がありながらも、あくまでストーリーを主体としたアドベンチャーゲーム基準の難易度に仕上げられている印象だ。『The Sexy Brutale』は、ミステリーアドベンチャーでありながら、「時間制限」と「ステルス要素」を導入することによって、物語だけでなくゲームシステムでも、プレイヤーにほどよい緊張感を抱かせようとしているようだ。
なお海外では4月11日に発売され、Destructoidなどからシナリオ面が高く評価されている『The Sexy Brutale』だが、残念ながら現時点でSteam版は日本から購入することができない、いわゆる“おま国”状態にある。担当者に聞いてみたところSteam版は海外版のパブリッシャーであるTequila Worksが決定権を持っており、日本語の翻訳アップデートが完成してからの配信を望む意向を示しているとのこと。
『The Sexy Brutale』は国内向けにはPlayStation®4のDL専用ゲームとして6月8日に配信される予定だ。