ジャンプほか一切ナシ、指を左右に振るだけの2Dアクション『Cerulean Moon』が面白い。仮面の少女が遺跡最深部へ降り続ける

本日5月14日(日)、一般向けに開催されている「東京サンドボックス 2017」にて、『Cerulean Moon』が出展されている。本作は不運にもある遺跡へとたどり着いた幼い少女が主人公の2Dアクションゲームで、プレイヤーは遺跡に迷い込んだ彼女を操作して、最深部へと“降り続けていく”ことになる。

本日5月14日(日)、一般向けに開催されている「東京サンドボックス 2017」にて、『Cerulean Moon』が出展されている。本作は不運にもある遺跡へとたどり着いた幼い少女が主人公の2Dアクションゲームで、プレイヤーは遺跡に迷い込んだ彼女を操作して、最深部へと“降り続けていく”ことになる。

https://youtu.be/Pxqho7r7HEc

トレイラーを見てお気づきの方もいるかもしれないが、本作の最大の特徴は2Dアクションゲームでありながらジャンプが存在しないという点だ。ジャンプだけではなく、ショット攻撃やインタラクトなアクションも存在しておらず、プレイヤーができるのは「指を左右に振る」という操作のみとなっている。本作はPS4/スマートデバイス向けに開発されており、PS4版ではDUALSHOCK4のタッチパッドを使って、スマートデバイスの場合はフリック操作を使ってプレイする(動画ではWiiリモコンを振る様子も収録されているが、現時点では対象プラットフォームとはされていないようだ)。

プレイヤーが指を振るとただ単に左右に移動するというわけではなく、指の振る速度によって移動スピードがダイナミックに変化するようになっており、これが『Cerulean Moon』の難しくも面白い部分となっている。天井から迫ってくるトゲから逃れるために一気にスワイプで横へと移動したかと思えば、装置から出てくる火の弾を避けるために慎重に少しずつ動かしたり、落下しているあいだ障害物に当たらないように左右にテンポよく振ったり。なんとも絶妙なさじ加減の効いた本作の操作感は、最初は難しくかならず戸惑うはずだが、慣れると少女を自由自在に操れるようになり爽快だ。

また『Cerulean Moon』には、吹き出す噴水に乗って空へ飛んだり、壊れる障害物を踏んでジャンプするといった要素も存在しており、プレイヤーがジャンプ操作できないのに2Dジャンプアクションの楽しさを味わえるという巧妙なレベルデザインを味わえる。ほかにも、本作のステージは一本道ではなく複数のルートが存在しているが、なのにどこを進んでも歯ごたえのあるプレイが楽しめるような仕上がりとなっており、本作が長いあいだ力を入れて開発されてきた作品であることを感じさせる。

タッチスクリーンデバイスでのみプレイできる2Dアクションゲームの開発が当初のコンセプトで、そこから左右に指を振るだけというアクション性が生まれたそうだ

『Cerulean Moon』は2017年内にPS4とiOS/Androidのスマートデバイス向けにリリース予定。なお本日「東京サンドボックス」にて出展されているプレイアブルデモでは、ダイヤルを回してプレイする特殊筐体が設置されており、指フリックとはまた異なる操作感を味わうことができる。興味がある人はぜひチェックしてみよう。

開発者いわく「スペシャルエディション」。おそらく、これがプレイできる機会はこういうイベントのみとなるだろう
Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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