裸体地獄『Agony』は今後に期待。Nintendo Switch版『リトルナイトメア』は丁寧な移植。シンプルながら傑作『Cultist Simulator』。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。135回目です。E3に期間に入りましたが、相変わらずゲームを遊びます。先日発売された『Cultist Simulator』は、Steamを中心に評判が上々で、内容も充実しているようですね。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。135回目です。6月に入りゲームの祭典E3 2018が始まりました。すでにElectronic Artsによる「EA Play」が今朝開催され、明日11日午前5時からは「Xbox E3 2018 Briefing」が始まります。諸々のスケジュールについては、こちらの記事からどうぞ。

 

インディーらしさ溢れるゲームに脱帽

今週は『Cultist Simulator』をプレイしていました。スクリーンショットを見ても全くゲーム内容が伝わらない、まさにアイディア勝負の一本です。立場ある人物が、ひょんなことから神秘的な知識に魅了され、道を踏み外す。そして更なる深淵へと至るべく教団を立ち上げ、追跡の手を逃れながら人智を超えた何かを目指す。この骨太なストーリーをカードだけで表現するゲームというのは、(自分の知る限り)他にありません。

プレイヤーの取ることが出来る行動も多彩で、例えばハンターは教団の悪事を暴くために調査を行い、こちらに不利な証拠を集めていきます。これに対しプレイヤーは、信者を送り出して証拠隠滅を図ったり、ハンターを暗殺する、あるいは捕らえるといった、小説やゲームで悪役として登場するカルト教団らしい対応を取ることが可能です。あるいは信者を生贄に儀式をしたり、貴重な遺物を求めて探検隊を派遣する、等々…。仮に本作を一般的な形式のシミュレーションゲームとして作成していたなら、開発コストもべらぼうにかかったことでしょう。普通に作れば複雑で巨大なゲームとなるものを、中身の濃さはそのままにアイディアひとつでシンプルにまとめる。まさにインディーらしい作品ではないでしょうか。もちろんゲーム自体も、思わず時間を忘れてプレイしてしまう面白さです。
by Kouzou Suzuki

 

ただのお腹空かせた女の子じゃなかった?

『リトルナイトメア』がNintendo Switch向けにも発売されたので、今週はこれの本編を一気プレイ。小さな女の子が、暗く気味の悪い船からの脱出を目指すゲームで、部屋のカラクリを解きながらステージを先へ先へと進んでいきます。言葉が一切登場しないのですが、ゲーム的なお約束に則ったカラクリが多く、すぐにピンときて解決できる良いデザイン。醜い船の住人に追われる場面では、ややシビアなバランスに感じることもありますが。他機種版よりもロード時間が若干長めではあるものの、美しくも奇怪な雰囲気を損ねることなく移植されています。

本作はゲーム内では何も語られず、すべてをプレイヤーの想像に委ねる形となっています。そして、その想像をかき立てるような描写が、この奇妙な世界観の中に詰め込まれているのが本作の魅力のひとつでしょう。コミュニティ内ではさまざまな考察がなされていて、なるほどと思わせる説もあり面白いです。
by Taijiro Yamanaka

 

裸体地獄

エログロ表現豊かな地獄を彷徨うサバイバルホラー『Agony』。本作の世界では人間も悪魔も裸体がデフォルトでして、禍々しいヌーディストビーチに迷い込んだ子羊気分で遊んでいました。ふくよかな乳房の女体デーモンに心臓を抉り取られたり、艶かしいサキュバスに誘われたりと、目のやりどころに困るゲームです。怖いような嬉しいような。

目玉である地獄描写には力が入っていて、宣伝通りのクオリティに仕上がっていると思います。ただステルスやパズル、悪魔への憑依といったゲームプレイの面では、視認性・操作性の悪さが邪魔をしています。ある程度は不便でないと地獄感が薄れてしまうとは思うものの、やはりプレイヤーからは不満の声が多かったのでしょう。敵の出現数削減、パズルの簡易化および除外、チェックポイントの追加、スタミナの上昇など、リリースから1週間で難易度が大きく下げられました。リリース初日と比べると、かなり快適かつ親切仕様になっています。数か月後には待望の無規制版が配信されるとの発表がありましたし、今後どのような変貌を遂げるのか楽しみです。
by Ryuki Ishii

AUTOMATON JP
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