『龍が如く6 命の詩。』お試し版で一人カラオケ。各ライターが今週遊んだゲーム書きちらし
Now Gamingは毎週日曜日(前回までは土曜日)、各ライターがその週にプレイしたゲームについて書きちらします。今回で58回目です。
そういえば先週、第4回IchiPixelが開催されました。場所はいつもと同じ大阪・天六。そろそろ身内感が強くなるのかと思いきや、逆にオープンになってきたと感じました。年内最後となる第5回は12月19日月曜日に開催予定です。
歌舞伎町・真昼のウォーキングシミュレーター
今月8日の発売に備えて『龍が如く6 命の詩。』のお試し版をひととおり遊ぶ。今回はチンピラとの喧嘩からドン・キホーテの店内までシームレスに繋がっていることを特徴としていて、過去作以上に街が生々しく迫ってくる。特に主観で歩き回るモードがすごい。そこは桐生一馬を通した神室町の姿ではなく、薄汚れ、殺伐とした歓楽街たる歌舞伎町が目の前に現れる。『龍が如く』シリーズは作品性の高さというより、どこか歌謡曲とか年末風物詩みたいな意味で捉えているんだけど、今回は元々の題材の怖い部分が一瞬顔を覗かせるのではないか、と思う。主観を通して路地裏から見たヤクザの一群は、すでにシンボルエンカウントのザコではなく、実際の街中で見たような嫌な感じが呼び起こされるのである。本編にはもっと怖いビートたけしの存在が控えている。
by Hajime Kasai
みんなGOすればいいじゃない
『Lara Croft GO』のPS4/Vita版が近く出るかもしれないという噂話を聞いて、『Deus Ex GO』のiOS版を詰んだまま積んでいたことを思い出したので再開。『Hitman GO』や『Lara Croft GO』はすべてクリアしましたが、本作は難易度が格段に上がっているような気がしますね。早くもお手上げです。
『Hitman GO』が最初に発表された時は意外な展開で驚きました。しかしボードゲームに模した箱庭がかわいくて、またシンプルなゲーム性ながら原作の要素を取り入れたギミックもよく出来ていてすぐにハマりました。しかし、まさかシリーズ化されるとは。基本ルールはそのままに、ギミックを入れ替えてきているわけですが、また次があるとしたら何がGOされるのだろう。『Just Cause GO』『Thief GO』『Kane & Lynch GO』、考えるだけで楽しくなっちゃいますね。
by Taijiro Yamanaka
情けは無用だ、野生の豚を飛んでいけ
『Rainbow Six Siege』の名古屋といい、『Watch Dogs 2』のジャパンタウンといい、「なんかちょっと違う」日本像を目にする機会が多い今日この頃。『Shadow Warrior 2』も例外ではありません。『Shadow Warrior 2』の場合はズレた日本像に加えて、日本と中華圏の文化がごっちゃ混ぜになっているので、なおさら困惑します。でもテーマ曲はしっかり日本語の歌詞になっているんですよね。「情けは無用だ、剣を取れ」って、なんだちゃんと調べてるじゃん!と思わせておきながら、作中ではやはりどこかおかしい。これって和ゲーには真似できない世界観だと思うんですよ。仮に真似しようとすると、どこかワザとらしくなるというか。なので変に日本を再現しようとせず、この調子で勘違いジャパンを貫いてほしい。本当の日本文化はほら、『龍が如く6 命の詩。』と『Final Fantasy XV』が海外に発信してくれますから。……え、違う?
by Ryuki Ishii
ちょっと名前ダサすぎない?
先日、大型アップデートが実施された『No Man’s Sky』を遊んでおります。今回追加された目玉の建築要素…はさておき、細かな修正点が多かったので遊びやすくなりました。美しい地形も増えて、とても嬉しいです。
個人的に修正がなく悲しかったのは、自分の愛用する飛行船に名前が付けられない点。『No Man’s Sky』では、旅のおともとなる飛行船には、ランダムに名前がつけられます。ストックされている名前が割り当てられるのではなく、完全な自動生成なので我が船は「ふなからず S21」になりました。何ちょっと「ふなから」っていう船っぽい言葉を打ち消しの「ず」を使って古文風に趣深くしてるの?そもそもS21って何ですか?ちなみに惑星の名前も書き換えできますが原則的には自動生成。僕の母星の名前は「オントログいはち」です。こっちはちょっと気に入ってます。
by Minoru Umise
師走にカラオケ大好きヤクザおじさん操作してヒトカラいって一人で合の手入れる哀愁
「去年今年、貫く棒の如きもの」とはよくいったもので、今年と来年の間に区切りをつけることに本来は特に大きな意味なんてない訳ですが。そうはいっても12月の声を聞いて気持ちが急かない人なんてあまりいませんよね。僕も残り時間を考えるとどうにも落ち着かず、あまり集中してゲームもできません。そんな中配信された『龍が如く6』の体験版を夜中にポチポチやってました。神室町のカラオケ屋に昼間から入り「お一人様ですか」と聞かれて「はい」と答える背中がどことなく寂しい中年男。毎回疑問なんですがこの人、カラオケ屋に一人で行っても曲に合わせて合の手を入れるんですよね。ちょっと余人には理解できない楽しみ方ですけど「堂島の龍」ともなると「もうとまらないぜー!」と叫びながら全力で合の手を入れて遊んでます。で「延長なさいますか」「はい」癒されます。
by Nobuhiko Nakanishi
ぐにゃぐにゃ
カタイかヤワラカイかどちらがいいのかと聞かれれば、そりゃまあカタイほうがいいという声が多いでしょう。ナニの話かはおいといて、ぐにゃぐにゃキャラクターのバトルロイヤル『Gang Beasts』が楽しいったらありゃしません。先日AUTOMATONでも初心者向けのテクニック講座が公開されました。
日本語には対応していませんが、拳で語るゲームですから言葉なんて必要ありません。殴り殴られ、つかみつかまれ、笑い笑われ、それだけでいいじゃないですか。個人的に気に入っているステージは「Grinder」です。壁と床に設置されているグラインダーに身体の一部が巻き込まれてもがく人を見ていると、なんともいえない興奮の波が押し寄せてきます。
by Shinji Sawa
陰茎からあふれ出る汁と笑顔と少しの幸せ
レビュー執筆後も何かに取り憑かれたように『Genital Jousting』をプレイし続けている。記事中では生殖器崇拝だのウロボロスの神話だのファルスがプシケの元型だのといろいろ小難しい話をしたけれど、要はお尻の穴に長くて太い肉の棒をひたすら突き刺すゲームだ。たったそれだけの内容だけに、5分で飽きる人もいるだろう。そんな人は幸せである。もしかしたら心に負の感情を宿さず、毎日を穏やかに過ごしているのかもしれない。
本作をプレイしていると不思議と瘉される。何故か笑顔が戻ってくる。プライベートでいろいろあって憂鬱な気分な時でも、食欲がなくてウォッカとコーヒー以外は何も喉を通らない時でも、生きていることに意味が見い出せなくなって銀河の片隅でスペースデブリになりたい時でも、何も考えずにマルチプレイの乱交パーティーを始めれば、たくさんの汁と一緒にジワジワと幸せがあふれてくる。目からも汁がこぼれてくるのだ。
by Ritsuko Kawai