Mojangが手がけるサンドボックスゲーム『Minecraft』が、米国におけるYouTubeの2014年キーワード人気ランキングにで2位となった。Googleのデータ解析ニュースサイトThink with Googleが、Googleトレンドの情報で報じている。
2014年の米国内YouTube人気キーワードランキングを見てみると、1位は「music(音楽)」、3位は「movies(映画)」だ。4位には、昨年末に国内外でアナ雪旋風を巻き起こした「frozen(アナと雪の女王)」が位置づけている。それ以下もシンガーソングライターの「beyonce(ビヨンセ)」、ラッパーの「eminem(エミネム)」など有名所が並ぶ。ゲーム関連のコンテンツでは、ビデオゲーム実況のYouTuber「pewdiepie」が7位であり、ゲームがエミネムを超えたことになる。
1位の「music」のキーワード人気を100とすると、『Minecraft』は75、「frozen」は35の比率となる。2014年、米国のYouTubeでは『Minecraft』が「アナ雪」を大きく超える人気だったことになる。
映像に姿を変えるゲーミングコンテンツ
Think with Googleの記者Gautam Ramdurai氏は、Googleトレンドのランキングから「ゲーミングコンテンツはニッチではない」としている。YouTubeチャンネルの購読者ランキングトップ100のうち、20以上がゲーム関連であると付け加えた。さらに2014年10月には、YouTubeトレンド10位以内にゲーム関連動画が連日ランク入りしたと続けている。
YouTubeにて公開されているゲーム関連動画は、ニュースから作品のレビュー、ゲームの紹介などさまざまだ。攻略やシークレットアイテム探しの手助けとなる「Walkthrough」動画の投稿も盛んで、YouTuberたちの反応やコメントが加わる実況動画も人気である。この他人のプレイ動画を見て楽しむ様子を、Ramdurai氏は「視聴者は料理を食べることはできないのに、完成への過程や他人が料理を食べるシーンを見ることは面白い」とグルメ番組になぞらえている。
『Minecraft』との関連キーワードでは、「mod」や「song」がトップの人気を誇っている。プレイヤーたちが最後の1人になるまで競い合うカスタムPvPサーバールール「hunger games」もトップ10に顔を出している。『Minecraft』を中心にプレイ動画をYouTubeにアップロードしている人気プレイヤーStampylongnoseの名も見られる。
ゲームはゲーマーだけでのものではない
Ramdurai氏はさらに「ゲーミングコンテンツはゲーマーだけのものではない」と主張している。Ramdurai氏は、市場調査サービス「Google Consumer Surveys」にて2014年10月の調査を進めた。結果、YouTubeでゲーム動画を見たと言うユーザーのうち、自身がゲーマーだと考えている人は37パーセントに留まった。ゲーム動画を見る動機について説明するとき、彼らは「新しい戦略」や「ゲームのヒント」を知るためと語ったほか、「エンターテイメント」や「面白さ」といったワードを多用したという。
VidCon 2014に参加した開発者は、「サッカーを楽しむために、自分がサッカーをプレイする必要はない」と、この現象を要約している。海外のe-Sportsシーンへ目を向けてみると、ビデオゲームの対戦をプロスポーツと同様に捉えている人もいる。ゲームはプレイして楽しむだけでなく、観て楽しむこともできるのだ。