テーブルトークRPG、「VR空間」でプレイできる未来くる?海外のVR企業が「ダンジョンズ&ドラゴンズ」をプレイできる本格的なバーチャル空間を提供

海外のVR企業「AltspaceVR」が、バーチャル空間内にて遊ぶテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の体験セッションを実施している。「AltspaceVR」は、バーチャルなコミュニケーション空間の提供を目指している新興のVR企業だ。

海外のVR企業「AltspaceVR」が、バーチャル空間内にて遊ぶテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の体験セッションを実施している。「AltspaceVR」は、バーチャルなコミュニケーション空間の提供を目指している新興のVR企業だ。今回の体験セッションは、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のパブリッシャーである「Wizards of the Coast」社と協力して実施されているという。人集めや場所の確保が面倒なTRPGだが、今後はVR空間で肩を並べてプレイできる未来が来るのかもしれない。

「AltspaceVR」は、チェスなどのゲームをプレイしたりインターネット経由で映像を一緒に見たりするVRコミュニケーション空間を提供している企業だ。簡単に言えばVRヘッドセットに対応した「PS Home」といったところだが、特徴的なのがウェブブラウザ上から簡単かつ快適にそれぞれのコミュニケーション空間へと移動できる点である。ユーザーは公式サイト上からイベントをチェックしたり、あるいはエリアを検索したりして、そこから1クリックでクライアントを起動し興味のあるVR空間へと入り込むことができる。

WS003484今回開設されたのは「Dungeons And Dragons Tavern」で、酒場のようなVR空間を舞台に、集まったプレイヤーたちが「ダンジョンズ&ドラゴンズ」をプレイすることができる。巨大な卓の上には各種フィギュアやフィールドタイルなどが用意されており、それらをマウス操作で配置していくことが可能だ。自身で作成したフィールドの保存や、ダイスロール、その場でルールブックが開ける機能も盛り込まれているなど、なかなか本格的な作りとなっている。

現在は定期的にイベントセッションが開催されているほか、海外フォーラムRedditの「AltspaceVR」サブレディットにてプレイヤーを募集できるようだ。ゲームマスターがシェアしたリンクからVR空間に入れば、他人に邪魔されることなくプレイすることができるとされている。

テーブルトークRPGにおける定番の問題といえば、「メンバー集め」や「場所の確保」が挙げられるだろう。最近では各種ツールを使用してオンライン上でセッションすることも可能だが、卓や専用の道具を介さずプレイするのはどこか味気なさもある。現時点ではまだまだプレイしづらい部分も多いが、ゴージャスな雰囲気のVR空間にてアバターを通じリアクションしつつ遊ぶ……というTRPGスタイルが今後根付く可能性もあるかもしれない。

なお現在Steamでは物理演算にて動作する『Tabletop Simulator』がリリースされており、こちらもユーザー製コンテンツを共有するSteam Workshopなどを利用して一部TRPGやCCGなどがプレイできる。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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