昨日開催されたParis Games Weekのソニープレスカンファレンスにて、大作タイトルと並び大きな拍手を受けた作品がある。広大な自然空間、操作可能な様々な動物たち、シャーマンと神話を根底に置いた魅力的な設定。その名は『WiLD』。PlayStation 4向けの3Dアクションアドベンチャーゲームだ。昨年のgamescom 2014の発売から1年と少しが経過した今、あらためて本作がどういった作品なのかを追いたい。
『WiLD』は、フランスの新興ゲーム開発スタジオであるWild Sheep Studioによって開発が進められているタイトルだ。このスタジオを設立した中心的な人物はMichel Ancel氏で、彼は高品質な2Dアクションゲームとして知られる『Rayman』シリーズや、海外で根強い人気をもつ3Dアドベンチャーゲーム『Beyond Good & Evil』をUbisoftにて生み出してきた。
2014年8月、『WiLD』は当時「オンラインサバイバルアドベンチャーゲーム」として正式発表された。舞台は人間と自然がまだ共存していた1万年前の世界であり、Ancel氏によればこの世界はヨーロッパと同等のサイズだという。「『WiLD』の開発をスタートしたとき、我々は開発が何か月経ってもゲームプレイが面白く思えるようにしたかったんだ。なぜかって、『WiLD』の世界はヨーロッパほどのサイズなんだよ。天候や季節の変動もあり、無限に感じられるようなインタラクティブの機会で満たされている」。
※2014年8月のgamescomにて公開されたトレイラー
そしてあれから1年と少しが経過し、今回具体的なゲームプレイ映像とそのディテールが初めて明らかにされた形だ。『WiLD』の世界は天候や季節の変化に加え、その姿を日々変え続けており、生き延びることは難しいのだという。食料や素材の収集あるいはクラフティングなど、本作に現在流行のサバイバルゲーム要素が導入されているのかは明らかにされていないが、大自然のなかで生存を目指す作品であることは間違いないようだ。
『WiLD』にてプレイヤーは「動物を使役する」ことが可能であり、これが本作の中心的なメカニックとなっている。今年公開されたゲームプレイ映像では、鷹を操作して蛇を捕まえたり、熊の背中に乗って広大な世界を移動したり、ウサギに偵察させたり、カラスで危険な食人族を攻撃するといったゲームプレイが確認できた。2014年8月時点での情報によれば、本作では世界に登場するすべての動物(クリーチャー)を使役することができるという。
このほか『WiLD』にて魅力的なのがその世界設定で、今回のゲームプレイ映像では一族の者が蛇の呪いを受けたため、蛇の女神の地へと冒険する様子が描かれている。太古の昔の人類と自然、そして古代の神々が共存する広大な世界。そんな世界でサバイバルゲームがプレイできるのならば、とても愉快な体験となりそうだ。現在もまだ発表当初の「オンライン」を継続しているのか、またそうだった場合はどのようなオンライン要素になるのかも、今後注目が集まることになるだろう。
『WiLD』の発売時期はまだ明らかにされていないが、PlayStation 4独占タイトルとしてリリースされることがすでに決定している。