『Until Dawn -惨劇の山荘-』リメイク、なんと悪名高い「暗転」シーン変更へ。違うカメラアングル演出導入で体験向上狙う


ソニー・インタラクティブエンタテインメントは9月12日、『Until Dawn -惨劇の山荘-』の新情報を公開。その中で、「暗転」シーンに手を加えていることを明らかにした。

『Until Dawn -惨劇の山荘-』は、8人の若者が惨劇の一夜を過ごすホラーアドベンチャーゲームだ。オリジナル版はSupermassive Gamesが開発しPS4向けに2015年に発売。このたび発売となるPS5/PC版は、ゲームエンジンにUnreal Engine 5を用いてフルリメイクされる。開発を担当するのは、Supermassive Games出身者などにより設立されたBallistic Moonだ。


オリジナルの『Until Dawn -惨劇の山荘-』は、レビュー集積サイトMetacriticにてメタスコア79/ユーザースコア8.3を獲得するなど、安定した評価を得ていた。美しいビジュアルや凝った演出で描かれる緊張感のある山荘を中心とした悲劇が評価されていたわけだ。一方で国内では、ある汚名を着せられることとなった。それが通称「暗転ドーン」である。

『Until Dawn -惨劇の山荘-』では、登場人物の死亡シーンがたびたび登場し、そうしたシーンでは本来人体欠損を伴う。CEROレーティングは人体欠損表現に厳しく、死亡シーンにも規制が加えられることとなった。しかしながら、演出の細やかな変更がなされるのではなく、暗転することでシーンごと見えなくするという豪快な演出にされたのだ。単純に没入感を削ぐだけでなく、死亡シーンが見えないことで物語の理解に支障が出るなど、ゲームの魅力を削ぎ落とす結果となった。そうした演出も踏まえて、「暗転ドーン」と揶揄されてきたのである。

しかしながら、今回開発元Ballistic MoonのテクニカルディレクターChris Lamb氏は日本版PlayStation.Blogの記事にて、「暗転シーン」について言及。「PlayStation®4版でキャラクターが死亡する際に黒い画面が表示される箇所については、新しいカメラアングルを収録し表現することでプレイヤーの体験を向上させるといった変更も加えています」と伝えた。

北米版PlayStation.Blogの記事ではそうした記載がないことから、日本向けの一文であることがわかる。本来PC版のスペックや機能について伝える記事内容なので、そこに重要情報として国内向けに差し込まれたのだろう。経緯はともかくとして、「暗転」について変更が加えられているのは朗報だろう。新たな演出はどのように恐怖体験をもたらしてくれるのだろうか。リメイクと暗転演出変更によって『Until Dawn -惨劇の山荘-』本来の怖さを味わえることに期待したい。

『Until Dawn -惨劇の山荘-』PS5版は10月4日に、PC(Steam/Epic Gamesストア)版は日本時間10月5日に発売予定だ。