イタリアに拠点を構えるInvader Studiosは、『Daymare: 1998』を発表した。Invader Studiosは以前から『バイオハザード2』(以下、バイオ2)の非公式リメイクに熱心だったスタジオだ。「開発元であるカプコンにも認めてほしい」と並々ならぬ意欲を持ち開発に取り組んでいたが、カプコンが『バイオ2』を自社でリメイクすることを2015年8月に発表し、非公式リメイクは叶わぬ夢となった。しかしInvader Studiosの情熱が伝わったのか、『バイオハザード CODE:Veronica』や『バイオハザード 0』に携わり数々のモンスターのイラストを手がけた中井覚氏とコラボレーションし、オリジナルのホラータイトルを開発中であることを報告。そして今回晴れて正式タイトルの発表に至ったというわけだ。
『Daymare: 1998』のテーマとなるのは「90年代への回帰」だとInvader Studios は語る。90年代に生まれた『バイオハザード』シリーズの要素を取り入れるだけでなく 、ポップカルチャーや映画作品など、さまざまな点で90年代を彷彿とさせる作品となるようだ。あくまで90年代へ回帰しているのは世界観のみで、グラフィックはUnreal Engine 4を採用しており、最新の技術でおぞましい世界が描かれる。
崩壊した街を舞台に展開されるビジュアルや設定は『バイオ2』の濃厚なエッセンスを感じさせつつ、ゲームシステムはTPSを採用し『バイオ4』に近いデザインになっているようだ。トレイラーではすでにインパクトのある異型の敵が数種類登場しており、独特のセンスを感じさせる。緊張感のあるプレイを演出するために、銃の弾数やセーブポイントを限定させるといった点もそのまま『バイオハザード』だろう。
対応プラットフォームはWindowsのみで、発売予定日などはまだ発表されていない。
ちなみに非公式『バイオ2』リメイクは、カプコンがオフィシャルにリメイクをおこなうことで開発中止に至ったという経緯を述べたが、その際にInvader Studiosは招待を受けてカプコン本社を訪れたと話している。彼らは「カプコンから招かれて大阪の本社へ行った」とだけ話しており、それ以上何も語っていないが、どのような話があったか、なかなか気になるところだ。