「人狼ゲーム」ヴァーチャル空間で。UbisoftがVR人狼ゲーム『Werewolves Within』発表、プレイヤーの動きや声の動揺がキャラに反映


Ubisoftはヴァーチャル・リアリティデバイス向けのVRビデオゲーム『Werewolves Within』を正式発表した。開発は『Tom Clancy』シリーズの制作に関わってきたRed Storm Entertainmentが担当。発売時期は2016年秋が予定されている。

『Werewolves Wihtin』は、米Loony Labs社の「汝は人狼鳴りや?(Are You a Werewolf?)」などに代表される「人狼ゲーム」を題材にしたタイトルだ。プレイヤーたちは「村人陣営」と「人狼陣営」に別れてゲームをプレイ。村人側は自分たちのなかに隠れている人狼をすべて見つけだして処刑すれば勝利、逆に人狼側は処刑されずに村人たちを全滅することができれば勝利となる。ゲームは1日単位で進み、昼には誰を処刑するかを決める村人の投票が、夜には人狼による村人の襲撃が行われ、勝利陣営が決定するまでこれが繰り返される。

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視線やアバターの感情表現なども楽しめる『Werewolves Within』

「人狼ゲーム」は現在、オンライン上でチャットシステムを利用してプレイするスタイルが手軽で流行しているが、『Warewolves Within』はそこに「プレイヤーたちの感情」を描くことを試みている。同作には開発Red Stormのポジショントラッキング技術や、声の抑揚を読み取って描かれるアニメーション、またさまざまな感情表現やジェスチャーが盛り込まれているという。動揺して頭部を不用意に動かしたり、誰かに視線をおくったり、あるいは声が震えたりすると、ゲーム内のキャラクターもそれに連動するというわけだ。

またこのほか、『Werewolves Within』ではプライベートチャット機能が搭載されており、いわゆる”ひそひそ話”をするようなスタイルで特定のプレイヤーとだけ会話することができる。誰が人狼なのかを探りあい騙しあう心理ゲームは、単なるチャット上でのプレイよりもさらに面白みを増すことになるだろう。

今回の『Werewolves Within』のように、テーブルトーク型のRPGやパーティーゲームがVR空間で描かれる例は多くはないが、徐々に増えつつはある印象だ。昨年11月にはVRテクノロジー企業AltspaceVRが、バーチャル空間内で「ダンジョンズ&ドラゴンズ」がプレイできる体験セッションを実施していた。無味乾燥なチャット上のプレイではなく、参加者たちはお互いにVRヘッドセットを通じてアバターに認知し、彼らの表情や動きなどを楽しむことができる。またオフラインでプレイする際に最大の問題となる人集めや場所確保から解放されることにもなる。

なお『Werewolves Within』は5-8人のプレイヤーでプレイするタイトルになるとのこと。ゲーム中には占い師など定番の特殊ロールも登場するという。ゲームのルールを確認できるルールブックをゲーム内で確認できる機能も搭載される。