「やや不評」スタートだった『トライブナイン』、ついにSteamレビュー「やや好評」到達。「最高レア排出率3倍化+使用石全返還」の大決断で持ち直す

ローンチ時は好評率38%の「やや不評」ステータスだったが、本稿執筆時点で「やや好評」ステータスまで持ち直している。

アカツキゲームスが運営するアクションRPG『トライブナイン』の評価が持ち直しているようだ。Steamユーザーレビューにおいてはローンチ時は好評率38%の「やや不評」ステータスだったが、本稿執筆時点で「やや好評」ステータスまで持ち直している。

『トライブナイン』は、理不尽都市アクションゲームである。対応プラットフォームはPC(Steam)/iOS/Androidで、基本プレイ料金は無料。『ダンガンロンパ』シリーズを手がけた小高和剛氏率いるトゥーキョーゲームスが原案・音楽・キャラクターデザインを担当しており、アカツキゲームスが企画・開発・運営を担当する。

荒廃した世界の中で、各シティを牛耳る黒幕達を倒していくのが本作のあらすじだ。2D上のフィールドを移動し、戦闘は3Dアクションが展開。パリィやジャスト回避を使いながら、強敵を打ち倒すのだ。

本作は2月19日に配信開始された。Steamではプレイヤーは1万人規模で集まるも、Steamレビューは大荒れ。一時は38%好評の「やや不評」に陥り、苦しいローンチを迎えていた。こうした状況を深刻に見たのか、アカツキゲームスは本作の数々の要素に変更を加えると発表した。大きなものでいえば、ガチャ仕様の変更である。

本作にはシンクロと呼ばれるガチャが存在する。エニグマエンティティと呼ばれる石を使ってガチャを引くわけだ。このガチャではキャラと武器が入手可能。一方で、最高レアである★3全体の提供割合は0.6%。ピックアップに至っては0.3%となっており、このガチャ仕様が厳しすぎるとの不評が集まっていたのだ。

そうした声を受けて、3月4日のアップデート以降は★3の提供割合は0.6%から2%へと上昇。ピックアップの提供割合も0.3%から1.5%へと大きく上昇させると告知した。あわせて、3月4日のメンテ前までに使用したすべての、エニグマエンティティ、シンクロメダルをすべて返還するとした。あわせて、天井に関する仕様も見直しに。80連で★3が確定排出で、★3のうち75%でピックアップコンテンツが出る仕様となる。

つまるところ、本作における不評要素は主にガチャ周りの仕様だったのだろう。変更を発表してからユーザーレビューは大きく動き出し、すぐさま好評率50%に到達。この土日に特に多くの好評レビューが投じられ、ついに好評率70%の「やや好評」に到達したわけだ。1周間前までは好評率38%だったことを考えると、かなり大規模な持ち直しといえる。

なお、目を引くのはガチャの仕様変更であるが、『トライブナイン』ではほかの要素も改善が進められている。ゲーム中に得られるエニグマエンティティ(ガチャ石)を増加させたほか、レベル差がある敵を戦闘せずに倒せるTake Down機能の実装。探索中の移動速をアップ。またテンポが遅いと指摘されがちな戦闘スピードについても、今後段階的に改善するとしている。こうしたシステム面での変更および告知も、支持の一因になったのだろう。

とはいえ、評価的にはまだまだスタート地点に立ったばかり。ガチャ仕様変更によって支持を得たが、コンテンツそのもののでユーザーを魅了していくことが必要になるだろう。3月4日のガチャ仕様変更メンテ以降、本作はどのような道筋をたどるのだろうか。

『トライブナイン(TRIBE NINE)』はPC(Steam)/iOS/Android向けに配信中。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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