なぜ人類文明は海の底で滅んだのか?渋き海底SFの息吹が香る『The Aquatic Adventure of the Last Human』がSteamなどで配信開始
スウェーデンに位置する2人組のインディーデベロッパー「YCJY」は、2Dアクションゲーム『The Aquatic Adventure of the Last Human』のリリースをSteamやHumble Storeなどで開始した。同作は2015年5月に発表されたタイトルで、AUTOMATONでも過去にインディーゲーム紹介コーナー「Indie Pick」にてピックアップしたことがある。海底で巨大生命体と戦うコンセプトがひそかな注目を集め、海外メディアDestructoidでは「海の『ワンダと巨像』」と評している。
『The Aquatic Adventure of the Last Human』の世界では、地球は劇的な気候変化によって不毛の地と化してしまっている。温暖化によって海面が上昇し、さらに太陽の縮小により海面は凍って、人類文明は海の底で住むことを余儀なくされた。プレイヤーが操作するのは、第2の地球を探すためにワームホールを通じて宇宙の探索を続けていた宇宙潜水艦「アルゴ9」。帰還した「アルゴ9」の乗組員は地球上にすでに人類が存在しないことを知り、「最後の人間」として海底探索を続けることになる。
ゲームは『メトロイド』タイプの2Dアクションゲームとなっている。プレイヤーは「アルゴ9」を操作して海底を探索し、アップグレードを繰り返して探索可能なエリアを広げてゆく。冒頭で述べたように巨大な海底生物との迫力あるボスバトルが特徴で、プレイヤーは「アルゴ9」に搭載されたは水中銃や魚雷、チェーンソーなどを駆使して打ち勝たなければならない。
ジュール・ヴェルヌの海洋冒険小説「海底二万里」とはやや異なるが、海底SFをテーマに渋い世界観を構築しているのも『The Aquatic Adventure of the Last Human』の特徴だろう。かつて人類が藁をも掴む思いで築いた海底都市は荒廃し、薄気味悪い生物たちが我が物顔で海のなかを闊歩している。絶望に瀕していた人類がいったいなにを見たのか、プレイヤーは海底に残された痕跡をたどってゆく。
『The Aquatic Adventure of the Last Human』は価格980円にて販売中。現在Steamでは1月27日まで15パーセントオフとなる833円にて配信されている。また500円ほど高い「Deluxe Edition」では、ピクセルアートで描かれたマップやサウンドトラック、物語の設定や武器の情報などを記したデジタルブックレットが収録されている。