「The Game Awardsに参加するお金がない開発者向けゲームイベント」が出現、“本家”の翌日12月14日放送へ。手作り感満載イベントに、インディーゲームが多数出展
現在一部インディーゲーム開発者の間で、「The Game Awards for Games Who Can’t Afford the Game Awards(以下、TGAGWCAGA)」なるゲームイベントに注目が集まっているようだ。同イベントは、日本時間12月14日午前2時にYouTubeにて放送予定。
TGAGWCAGAは、The Game Awardsのような大型イベントに出展できるほどのお金がないどころか、家賃を払うのにも苦労している開発者が手がける素晴らしいインディーゲームを紹介するイベントだという。
The Game Awardsというと、その年に発売されたゲームなどを表彰する年末恒例の大型イベント。各部門にノミネートされた作品の中から受賞作が発表されるほか、合間には新作ゲームの発表がおこなわれることでも知られる。こうした大型イベントでトレイラーを放映してもらうには多額の費用がかかるという。
The Game Awardsについては不明だが、たとえば同イベントのプロデューサーGeoff Keighley氏が手がける夏のイベントSummer Game Festでは、1分間のトレイラーを流すために25万ドル(約3700万円)かかると報じられたことがある。また、Keighley氏がホストを務めるgamescomのイベントOpening Night Liveでは、30秒で8万5000ユーロ(約1300万円)との報道もあった(関連記事)。小規模なインディー開発者には、とても支払える金額ではないだろう。
こうした状況もあり、インディーゲームのためのイベントとしてTGAGWCAGAが企画されたようだ。The Game Awardsをモチーフにしたらしき手描き風ロゴや、ゆるい字体でのイベントタイトルからは、お金をかけないイベントである雰囲気が伝わってくる。The Game Awardsのような大型イベントへの皮肉も込められているのかもしれない。
TGAGWCAGAは11月22日に、大型イベントに出展できない小規模なインディー開発者を対象に、今後発売予定の新作あるいはアップデートの計画があるゲームについて、出展作品の募集を開始。そして12月に入って、選考結果が開発者に伝えられた。公式サイトを確認すると、たとえばアクションゲーム部門には200タイトル以上が“ノミネート”されている。アワード形式のイベントという体裁ではあるが、基本的に応募された作品はすべて紹介するかたちとなっているようだ。また、非常に多くのインディー開発者から注目され、作品の応募があったことも確認できる。
選出作品の公開を受けてSNS上では、自らの作品がTGAGWCAGAにて披露される予定であることを報告する、インディー開発者らの投稿が相次いでいる。TGAGWCAGAから投稿画像用のテンプレートが提供されているようで、同イベント開催に向けた盛り上がりを感じさせる。余談ながら、インディー開発者の間でBlueskyの利用が広まってきていることもうかがえる。
イベント「The Game Awards for Games Who Can’t Afford the Game Awards(TGAGWCAGA)」は、日本時間12月14日午前2時に公式YouTubeチャンネルにて放送予定。ちなみに、The Game Awards 2024の開催翌日である。