「ゆるさ」に振り切った冒険ゲーム『Tall Trails』“好評率100%”の快調スタート。キャラも世界も音楽も、システムまで全部ゆるい広大世界自分探し

Brady Soglin氏は8月4日、『Tall Trails』をPC(Steam)向けにリリースした。本作はSteamユーザーレビューにおいて100%の好評率を得る快調なスタートを切っている。

個人デベロッパーのBrady Soglin氏は8月4日、『Tall Trails』をPC(Steam)向けにリリースした。本作はSteamユーザーレビューにおいて、約110件中100%の好評率を得る快調なスタートを切っている。

『Tall Trails』は、長い眠りから覚めた1体のゴーレム「アルプ」となって、世界中を探検するアクションゲームだ。本来この世界のあらゆるゴーレムは、魔法使いが大いなる目的を達成するのに必要な個別の使命を持ったものとして作られている。しかし、アルプだけは記憶も自分の作られた目的もわからない状態で浜辺で目を覚ます。さまざまな他のゴーレムNPCや島の生き物たちと交流しながら、世界中を旅して素材を集めたり、自分の生まれた意味を探したりする物語となっている。

本作の主人公ゴーレムであるアルプは、背中に背負ったブーツを使って多用なアクションをとることが可能だ。ブーツにはフィールド上のさまざまな自然物を詰めて持ち歩くことができるほか、これらを吐き出すことで3段ジャンプをしたり、ホバリングをしたりということも可能となる。また、ブーツ活用アクションに加えて、ダッシュ、スライディング、壁面をよじ登るなどの動きを活用して、世界中に散らばるたくさんの島それぞれで山や塔などの高所へ登り、お宝の粘土を探すことが主な目的となる。

フィールドでは、自分以外のゴーレムや小さな生き物NPCたちと話すことでマップやクラフトレシピが順次解放されていくほか、他のNPCを手助けするミッションをこなしたり、素材を集めて設置物や衣装を作ったりする要素も楽しめる。そうして島を次々と探索することで、アルプの存在意義や目的が明確になっていくのだ。

本作は、今年2月のSteam NEXTフェスにて配信されていた体験版が高い好評率を誇っていた。そうしたなかで8月4日に発売を迎えた製品版についても、たちまち高い評価を得ることに。Steamユーザーレビューでは本稿執筆時点で、約110件中100%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。

本作のアートスタイルは全体を通してシンプルかつゆるくて可愛らしいもので、そこにDylan Payne氏の手がけるリラクゼーション感あるBGMが重なって、とても落ち着いた雰囲気で遊べる。またアルプの体色や被り物などの外見をカスタマイズするためのさまざまな装備品とバッジが用意されており、冒険の合間に着替えを楽しむことも可能。そうした点から、ユーザーレビューにおいても、アルプに対して湧き出る愛着や本作の居心地の良さを語るプレイヤーが多く見られる。

さらに、ゲーム内にはたくさんのクラフトレシピやミッションが存在するものの、その多くがメインストーリーの進行とは無関係。作っても良いし作らなくても良いという自由な要素となっている。またアクションに関しては、スタミナを使って走ったり、壁面をよじ登ったりするためスタミナメーターの管理は必要であるものの、高いところから落ちてもゲームオーバーにならない仕組みだ。システムに縛られすぎず、気の向くままに世界を探索できるという緩さも本作の魅力の1つ。そしてメインストーリー終了後にはNG+モードとして、ランダム生成されるマップを何度も遊ぶ機能が追加されるため、クリア後も長く遊べると好評だ。

本作を手がけるBrady Soglin氏は、アメリカ・イリノイ州シカゴに拠点を置くインディーゲームデベロッパーOverfull Gamesとしても活動している。これまでに観葉植物を育成する無料のシミュレーションゲーム『plant daddy』や、古生物学者として化石収集をする自動生成パズルゲーム『Fossil Corner』などをリリースしている。本作は趣の異なる挑戦となったようだが、さっそく好評を博しているわけだ。

『Tall Trails』 はPC(Steam)にて配信中。8月19日までの期間、リリース記念セールとして25%オフの税込900円にて購入可能だ。また、Steamでは無料体験版も配信中

Kei Aiuchi
Kei Aiuchi

RPG、パズル、謎解きアドベンチャー、放置系などを遊びます。比較的やりこみ型。特に好きなゲームは『ルーマニア#203』

記事本文: 79