スウェーデンの空港に「チャリティ・アーケード」が登場、1プレイでスウェーデン赤十字に1募金

いまやチャリティとビデオゲームのコラボレーションは珍しいものではなくなったが、スウェーデンで興味深い取り組みが実施されている。スウェーデンの国営航空企業Swedaviaは、ストックホルム・アルランダ国際空港とヨーテボリ・ランドヴェッテル空港に、「チャリティ・アーケード」を設置したことを発表した。

 


1プレイで1募金

両空港に設置されたのは、1970年代から1980年代の名作アーケード『ミズ・パックマン』と『スペースインベーダー』、および『ギャラガ』だ。筐体の下部には透明のボックスが設置されており、プレイヤーが投入したコインは、この内部に貯まる仕組み。積み重ねられたコインは、スウェーデン赤十字へ募金されることになる。スウェーデンのデザイン企業Akestam.Holstが製作した。

 

「チャリティ・アーケード」が素晴らしいのは、空港という"待ち時間"が発生しやすい場所に設置されている点だ。単純に透明の箱にお金を入れるよりも、人助けしながら暇をつぶせるゲームの方が、多くの人の興味をひけるだろう。また、クラシックスタイルのアーケードゲームばかりであるため、誰もが馴染み深く手を伸ばしやすい。

前述したように、チャリティとビデオゲームのコラボレーションはいまや珍しいものではない。ストア上ではゲームをセットにしたチャリティバンドルが度々販売され、売上金が寄付されている。海外で定期的に開催されている「GamesDoneQuick」は、ゲームを早くクリアするスピードランをテーマにしたイベントであり、同じく収益は寄付される。国内でも、格闘ゲームのイベント団体TOPANGAが毎年チャリティカップを開催しており、参加費や寄付金を日本赤十字に全額寄付している。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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