「『スパロボ』のアニメを自分で操作したい」から始まった中国産2Dアクション『コード:ハードコア』が開発中

『コード:ハードコア』の開発を手がけるRocketpunchは、同作のKickstarterキャンペーンを開始した。日本語ページも用意されており、Kickstarterのpledgeが15ドル以上ならばリリース時にゲームがもらえ、25ドル以上ならばアルファテストなどの参加権がもらえるようだ。

『コード:ハードコア』の開発を手がけるRocketpunchは、同作のKickstarterキャンペーンを開始した日本語ページも用意されており、Kickstarterのpledgeが15ドル以上ならばリリース時にゲームがもらえ、25ドル以上ならばアルファテストなどの参加権がもらえるようだ。『コード:ハードコア』は、ロボットをテーマとした2Dアクションゲーム。『メタルスラッグ』や『魂斗羅』シリーズのようなクラシカルな操作で、爽快感を味わえるタイトルとなるようだ。

本作において目を見張るべきポイントは、ロボットアニメーションへのこだわりだ。開発スタッフは全員メカが大好きで、特に『スーパーロボット大戦』、それも戦闘時のアニメーションをこなよく愛しているのだという。ただ見ているだけでは物足りず、「誰も作らないならこのアニメーションを自分達で動かすゲームを生み出したい!」という想いからプロジェクトはスタート。9人にいるスタッフのうち6人がアニメーションやデザインにかかわるアーティストという点からも、その情熱がわかるだろう。

3Dっぽくも見えるアニメーションは、全て2Dアニメとなっている。開発当初から「3Dのようなスムーズな動きをする2Dアニメ」を目指しており、初期はモデルやレンダンリング3Dで作って2Dに書き起こすという気の遠くなる作業をしていたようだが、最終的に専用エンジンを開発し効率化されたのだという。映像を見ても「スピード感」と「ヌルヌル感」が両立されており、『スーパーロボット大戦』に勝るとも劣らない出来に見える。同作を意識するうえで外せない“必殺技”も用意されており、こちらはさらにダイナミックなカメラワークでのアニメーションが見られるようだ。こうしたアニメーションは、あくまでプレイヤーが爽快感を得るためのデザインであると語っており、ゲームプレイへの配慮も忘れていない。

登場するロボットのデザインは膨大な資料の研究を重ねて生まれたようで、日本のロボアニメ的なメカデザインから、リアルさを追及し欧米を意識した機体、そして『スーパーロボット大戦』に出てくるようなものまで約15種類以上のプレイアブルロボットが用意されており、「クロスワールド」的な世界観が楽しめるとのこと。

本作は「対戦モード」にウェイトが置かれており、対戦相手に勝つためには、武器や装甲といったパーツや、能力の違うパイロットの組み合わせを考慮し戦術を考える必要がある。パイロットは機体から降りることも可能で、ピンチ時に緊急脱出したり、あえて自らの身を危険に晒し敵を欺くといったシチュエーションもありそうだ。オンライン対戦についてはまだ言及されていないが、現時点ではオフラインでの4人対戦が可能であるとアナウンスされている。もちろんシングルプレイにも対応しており、ドラマチックなカットシーンを鑑賞しながら10ステージをクリアする「ストーリーモード」、格闘ゲームのように敵を倒し続ける「アーケードモード」、機体が壊れるまで敵を殲滅し続ける「サバイバルモード」が用意されている。アーケードとサバイバルモードは協力プレイにも対応している。

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Rocketpunch Gamesは中国を拠点としたゲームスタジオだ。ゲームデザインよりも金回りが重視される中国のゲーム業界に嫌気が差したクリエイター達が集い立ち上げられた会社だという。中国のゲーム産業はまだまだ発展途上のイメージがあるかもしれないが、スタッフは業界に長く携わるベテラン揃い。半年という短期間で現在の状態までゲームが仕上げられたというのもその証拠だろう。中国のゲーム産業や環境についてはAnother indieが弊誌に語っているので、気になる方はそちらもチェックしてみてほしい。

リリース予定は2017年のQ3-Q4。対応ハードはWindows/Max/Linuxで、コンソール機への展開もある「かもしれない」と語っている。今月15日から開催される東京ゲームショウ2016にも出展予定で、現地では実機でのプレイが可能とのことだ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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