カプコンは8月21日、対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』の追加キャラクターであるテリー・ボガードのゲームプレイトレイラーを公開した。本トレイラーは、2分25秒の映像の中でテリーの対戦中のアクションが確認できる映像だ。トレイラーでテリーの必殺技「ライジングタックル」のコマンドが、「Gamescom 2024」の試遊台においては“昇龍コマンド”であることが発覚し、注目されている。
テリー・ボガードは、SNKの対戦格闘ゲーム『餓狼伝説』の主人公として登場したキャラクターだ。『餓狼伝説』シリーズ以外にもSNKの『THE KING OF FIGHTERS』（以下、KOF）シリーズ、カプコンとコラボを果たした『CAPCOM VS. SNK』シリーズ、さらに任天堂の『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』など、SNKの看板キャラクターのひとりとして、さまざまな作品に登場している。
「タメ」と「昇龍コマンド」の2種類があったライジングタックル
テリーは、『ストリートファイター』のナンバリングシリーズにおいて、初の社外作品から登場するキャラクターとなり、6月のYear 2追加キャラクター発表時から注目を集めていた。ゲームプレイトレイラーでは、『ストリートファイター6』にてテリーが使用する数々の技が公開された。
ゲームプレイトレイラー内では、一度ポーズを決めてから相手に殴りかかる「バーンナックル」や、地を這う気弾「パワーウェイブ」、さらにスーパーアーツとして「バスターウルフ」や「パワーゲイザー」など、テリーのお馴染みの技が披露されている。その中には、テリーが逆立ち状態になり、空中に舞い上がる必殺技「ライジングタックル」もあった。
ゲームプレイトレイラー公開後、SNSなどではライジングタックルがどんなコマンドになるのかということが話題になった。なぜ話題になったのかというと、テリーのライジングタックルのコマンドが、これまで2種類存在していたためである。
ライジングタックルは、初登場である『餓狼伝説』の際には「下タメ上（テンキー表記で2タメ6）＋ボタン」という、いわゆる「タメ技」となっていた。しかし、『KOF ’96』などにおいては、右向き時「右・下・右下（テンキー表記で623）＋ボタン」という、いわゆる「昇龍コマンド」に変更された経緯がある。ちなみに、昇龍コマンドとは、『ストリートファイター』シリーズに登場するリュウやケンの代表的な技である昇龍拳のコマンドが由来となっている。なお、本稿執筆時点でテリーが2D格闘ゲームに登場した最新作となる『KOF XV』では、昇龍コマンドでライジングタックルが発生するようになっている。
そして、タメコマンドと昇龍コマンドで、使い勝手が違うことも、ライジングタックルのコマンドの話題に拍車をかけた。タメコマンドの技は、決められた方向に決められた時間だけ方向入力をして“タメ”を作る必要があり、とっさに出すことができないようになっている。
一方で昇龍コマンドは、コマンドテクニックがあれば、タメコマンドよりも早く技を出すことが可能だ。特にライジングタックルは、『ストリートファイター6』においても相手のジャンプ攻撃などを迎撃する対空技と公式に発表されている。その性質上、とっさに出せるということが非常に重要なのである。また、そもそもタメコマンドがある、いわゆるタメキャラを使っておらず“タメ技”に慣れていないという理由から、タメキャラを敬遠する人も見受けられることがある。
試遊台からの最新情報
そういったかたちでライジングタックルのコマンドが話題になっている中、ドイツでおこなわれている「Gamescom 2024」にて『ストリートファイター6』のテリーを実際にプレイできる試遊台が設置された。そして、実際に試遊台を触れた海外のユーザーがXにて、試遊台で確認できたコマンド表を投稿した。
投稿された画像によると、ライジングタックルは「右・下・右下（テンキー表記で623）＋パンチ」の昇龍コマンドになっているようだ。この投稿を受け、SNSでは「昇龍コマンドなら使ってみたい」というユーザーや、タメキャラが苦手とするユーザーなどからの喜びの反応が見受けられる。実装時には、多くのテリーが『ストリートファイター6』のランクマッチやバトルハブに現れるのかもしれない。
なお、試遊台にてライジングタックルが昇龍コマンドだったものの、あくまでも試遊台のバージョンでの話である。本実装の際には、コマンド以外にも各所が変更されている可能性があることは留意されたい。まずはカプコンによるキャラクターガイド動画の公開、そして実装日を待つといいだろう。
『ストリートファイター6』は、PC（Steam）およびPS4/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。Year2追加キャラクター第2弾となるテリーは、9月24日配信予定だ。
