Steam、PlayStation 4コントローラーを正式サポートへ。今後はSteam APIを通じて外部コントローラーに対応予定

Valveは開発者向けイベント「Steam Dev Days」にて、Steamプラットフォーム上でPlayStation 4向けコントローラー「DUALSHOCK 4」を正式にサポートすると発表した。現地取材を行ったメディアGamasutraが報じている。

【2016/11/1 14:50】 Steamのベータ版クライアントにて、Steam APIのPS4コントローラー対応を盛り込んだアップデートが実施された。

【原文 2016/10/13 17:16】Valveは開発者向けイベント「Steam Dev Days」にて、Steamプラットフォーム上でPlayStation 4向けコントローラー「DUALSHOCK 4」を正式にサポートすると発表した。現地取材を行ったメディアGamasutraが報じている。

Steam Controllerの開発チームに所属しているJeff Bellinghausen氏は、Steam APIを通じて外部コントローラーを今後サポートしていく計画があることを明らかにしている。その第一弾となるのがPS4コントローラーだ。Steam Controllerと同様に、キーバインドや各種オプションの設定が行え、またコントローラーのタッチパッドとジャイロも使用することができるとされている。

Image Credit by Gamasutra
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ざっくりというなら、今まで開発側がゲームソフトで対応させていたPCゲームの家庭用コントローラーサポートを、今後はSteam側でやりますよということになる。詳しくその利点を見ていこう。

まずSteamがPS4コントローラーをサポートする大きな利点の1つが、PS4コントローラーに非対応、つまりは「DirectInput」APIが非対応のゲームも簡単に遊べるようになると思われる点だ。たとえば2016年2月にリリースされたPC版『ストリートファイターV』は、APIが「DirectInput」に対応しておらず、発売時にはほとんどのPS4向けアーケードコントローラーが使用できないといった事態に直面した。これだけに限らず、対応しているのは「XInput」形式のXboxコントローラーのみというPCゲームはいまでも多い。Steam上ならそういった対応非対応、あるいはマウス&キーボード専用のゲームかどうかなどを気にする必要はなく、PCゲームをPS4コントローラーでプレイできるようになる。

参考記事: 『ストリートファイターV』PC版&海外ローンチでサーバー接続などの問題発生。ショップは3月配信、未対応アケコンはツール使用推奨

また、Steam上でサポートされること自体の恩恵も大きい。たとえばすでに発売されているSteam Controllerでは、操作設定をとても自由に設定することが可能だ。スティックの感度調整からオーバーレイを通じたショートカット機能の割当、さらには連射機能や同時押しの設定や、『スプラトゥーン』のようなジャイロを使ったエイミングなどができる。項目が多いため設定が複雑だという問題はあるが、Steam上ではジャンルやゲームごとに操作設定を保存しておいたり、あるいはほかのプレイヤーと共有することもできる。はたしてPS4コントローラーの操作設定をどこまでいじることができるのか、マウス操作をPS4コントローラーに快適に落とし込めるのかは現時点で不明だが、これは期待すべきポイントの1つだろう。

Valveは自社のSteam Controllerが来年の初めにも100万個を売り上げる見込みだと伝えており、今後もサポートを継続することを約束しているが、排他的にならず他社のコントローラーのサポートも導入する姿勢はゲームプレイヤーにとって嬉しいものとなるだろう。Steamの外部コントローラーサポートはPS4コントローラーを第一弾とし、今後順次追加されていく予定とのこと。ただし明確なスケジュールや追加される対象のコントローラーは明らかにされていない。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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