生粋のスチマー諸兄にあられましては絶対に外すことのできない定例セールの1つ、ハロウィーンがやってきました。日本ではカボチャの仮面をかぶる子どもはおそらく少数派ですが、Steam 的には毎年恒例です。11月1日まで。以下カッコの中は割引率。
セールのラインナップとしては、これまたお約束にホラー/ゾンビものが中心。有名所ではゾンビの定番『バイオハザード6』(66%)や『Left 4 Dead』バンドル(75%)に始まり、『Sherlock Holmes』系(75%)や『Fallout 3』(75%)・『アランウェイク』フランチャイズ(75%)など”広義のホラー”まで幅広く値引き対象となっています。
弊誌編集部には冷静なスチマーが数名在籍しており、「年末のセールが遠くないこのタイミングのコンセプトセールでありラインナップは残念な方向でシブい」という結論が出かけました。実際、長らく Steam のライブラリを眺めてきたタイプのゲーマーにとっては「もう飽きたよ」的なタイトルが並んでいることも事実です。
しかしよく観察すると恐るべき怪物が混在していました。
一瞬目を疑いましたが『The Typing of The Dead: Overkill』です。リリース日は2013年10月30日とあるものの、さっそくの50%オフの9.99 USD。
まだプレイできていないため詳細は不明ですが、スクリーンショットなど複数の情報から推察するにおそらく本作は人気タイピングゲームシリーズ『The Typing of The Dead』(邦題『ゾンビ打』他)の最新作にあたるタイトルです。
ベースとなっているのは『The House of The Dead: Overkill』。メインストリームのナンバリング作品とは異なりB級テイストを追究しているのが特徴です。英語を理解する上で欠かすことのできない F から始まる4文字の格式高い言葉の連呼っぷりで2年ほど前に『Mafia 2』と競いあったという逸話もあります。
残念ながら日本語には非対応で英文入力の速度を競う内容となっていますが、ながらく新作のなかった「ジャンル: タイピング」に恵みの雨がいきなり降ってきた形です。筆者はかつて初代『ToD』に耽溺し雑誌アルカディアに名前が載る程度にはやりこんだ思い入れがありましたので、幻覚でも見ているのかと思いました。
タイピングゲームとして面白いかどうかは未知数です。けれども『HoD』ファン・『ToD』ファン・そしてタイピングマニアにとっては外すことのできない一作であることには間違いありません。繰り返しておきますと、だいたい10ドルです。
思わず1つのタイトルにだけ熱くなってしまいました。しかしながら、ハロウィーンセールのラインナップと割引率自体はトータルではけっして無残ではありません。もしまだ持っていないけれど少し興味があったというタイトルがあればぜひ手にとってみてください。
なお、Steam のセールとは別にハロウィーン企画としていくつかのタイトルでアップデートが実施されています。具体的には『Terraria』や『Killing Floor』など。なかには「ハロウィーンと連動してなんらかの動きがあるよとほのめかせておきながら現時点(日本時刻2013年10月30日午前4時時点)で何の音沙汰もないタイトル」もあったりします。まあ、Valive Time が伝染したと思えば多少の忍耐など恐るるに足りません。
[追記 10月30日午前4時30分」
強盗アップデートのアナウンスやってきました。オンラインプレイヤーの数の劇的な下降カーブをみるに、こんな小出しにしている場合なのかという気がしなくもありませんが、ひとまず素直に喜んでおきましょう。
[追記 2』
『ToD OK』プレイ開始5秒後に”Motherf***er”とキャラクターが叫んでいたのでたぶん原作のままです。