Steamに新しい「パフォーマンスモニター」実装され機能拡張。フレームレートだけから詳細データまで幅広くチェックできる

Valveは7月1日、Steamクライアントの最新アップデートで「パフォーマンスモニター」を実装。PCのパフォーマンス状況が確認できるようになっている。

Valveは7月1日、Steamクライアントの最新アップデートを配信開始した。これにより、ゲーム画面上に表示できる新しい「パフォーマンスモニター」が導入されている。

パフォーマンスモニターは、PCのパフォーマンス状況などを把握するための機能だ。今回従来よりも提供されるデータの項目が拡張され、CPUやGPUの処理速度の低下や、グラフィック設定が高すぎてビデオメモリやシステムメモリを過剰に使用しているといった、ゲームパフォーマンス低下の要因を把握するのに役立つという。

新しいパフォーマンスモニターは、Steamの設定画面の「ゲーム中」の項目から有効化でき、4つの詳細レベルから選択可能。具体的には、「FPS(単一値)」「FPSの詳細」「FPSの詳細、CPUとGPUの使用率」「FPSの詳細、CPU、GPU、RAMの詳細」が選択できる。詳細レベルを上げるごとに、表示されるデータの種類が増えていく仕組みだ。また、パフォーマンスモニターの画面内での表示位置や、色の彩度、テキストサイズ、背景の透明度も調整可能である。

今回の刷新では、いわゆる超解像技術であるDLSSやFSRによって生成されたフレーム、実際のゲームでのフレームレート、単一フレームの最小/最大値、時間の経過に伴うフレームレートのグラフなどの情報が新たに表示可能になった。DLSS/FSRによるフレーム生成の結果と、実際のゲームのフレームレートを切り分けて表示できるようになったことで、入力遅延などの問題の解決に役立つそうだ。

ユーザーはこうした情報をもとに、ボトルネックがCPUの使用率なのかGPUにあるのかや、システムメモリやビデオメモリが不足しているかどうか、それらの要因がパフォーマンスに影響を与えているかどうかを確認できる。なお、Windows以外のOSを使用している場合や、一般的ではないGPUや古いGPUを使用している場合は、現時点ではすべてのデータが表示されない可能性があるとのこと。

Valveの発表によると、今回のアップデートはSteamユーザーがゲームとシステムのパフォーマンスをより簡単に理解できるようにするための第一歩に位置付けているそうだ。今後は、ハードウェアにおける一般的なパフォーマンス低下のシナリオを検出したり、Shift+Tabを押したときにオーバーレイ自体にゲームパフォーマンスのより大きな概要を表示したりできるように、表示できるデータを追加する予定だとしている。

なお今回のSteamクライアントのアップデートでは、ほかにもBig Pictureモード使用時、およびSteam DeckなどSteamOSを実行するデバイスにおけるアクセシビリティオプションの追加や、各種バグ修正なども実施。詳しくはパッチノートを確認してほしい。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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