Steamにて開発者が「体験版専用のストアページ」を作成可能に。ユーザーは体験版のレビューを投稿できる
Valveは7月26日、Steamにおける体験版の扱いに関するアップデートを実施したと、Steamでゲームなどを配信する開発者向けに発表した。ユーザーにとっても、目に見えるかたちで変化を感じられるアップデートとなる。
Valveによると、これは開発者にとって体験版をより強力で柔軟なマーケティングツールにすることを目的としているという。Steam Nextフェスなどを通じて数多くの体験版がリリースされるなか、開発者やプレイヤーから届くフィードバックに基づいてアップデートを実施したとのこと。
今回のアップデートにより、開発者は「体験版専用のストアページ」を作成できるようになった。デフォルトでは、従来と同じようにゲーム本編のストアページに体験版を入手できるボタンが表示されるが、それとは別に体験版専用のストアページを用意することが可能に。開発者は、体験版のコンテンツの説明やスクリーンショットなどを追加することで、体験版専用ストアページを有効にできる。
体験版専用のストアページでは、体験版をプレイしたユーザーがレビューを投稿でき、レビュースコアも表示される。いわば無料ゲームと同じような扱いで、実際ストアの無料ゲームと同じセクションやリストに表示されるようになり、また「Steamに新登場」ページの「話題の新作」チャートや、関連するタグやカテゴリーのページにも、体験版が表示されるようになるそうだ。なお、体験版に対するユーザーレビューが投稿可能となったことで、評価によってはストア上での露出などに影響する可能性があるとのこと。
近年一部の開発者のあいだでは、体験版を「プロローグ版」などと称し、無料ゲームとしてリリースする動きが広まっていた。今回、体験版専用のストアページが簡単に作成できるようになったことから、そうしたプロローグ版は今後減っていくかもしれない。体験版専用ストアページには、ゲーム本編のページにリンクするウィジェットも表示される。
このほか体験版には、「ライブラリに追加」ボタンが導入。すぐにインストールせず、とりあえずライブラリに入れておくことが可能となった。これも無料ゲームと同様の仕様だといえる。また、ゲームの製品版をすでに所有している場合でも、体験版を入手可能に。こちらは、主に開発者が体験版をテストしやすくするための変更とのこと。体験版を右クリックしてアカウントから明示的に削除できるようになったり、アンインストールするとライブラリから自動的に削除されたりと、ライブラリにおける体験版の動作の改善も実施。ゲーム本編をウィッシュリストに登録しているユーザーに、体験版配信開始の通知を送ることも可能となっている。
なお、すでに体験版を配信中であっても、体験版専用のストアページを作成することは可能。今回の発表を受けて、さっそく数多くの体験版専用ストアページが公開され始めているようだ。発表の詳細は公式ブログを確認してほしい。