『Stardew Valley』開発者、ゲーム内で「ペットに帽子を被せないで」とお願い。奇妙なバグ発生を受け、“即興ストーリー”を添えて注意喚起
ConcernedApeは日本時間11月5日、『Stardew Valley』に向けて最新アップデート1.6.9を配信開始した。このアップデートにはあるバグが確認されており、それを回避するための公式からの「お願い」がユニークであるとして話題を集めているようだ。
本作は、 Eric Barone氏によるスタジオConcernedApeが手がける牧場経営シミュレーションゲームだ。舞台となるのは自然豊かなスターデューバレー。都会での仕事暮らしにうんざりした主人公は、この地に祖父が遺した牧場を訪れる。しかし牧場は荒れ果て、村はさびれていた。プレイヤーはこの土地を復興するため、農業・採掘・釣り・ダンジョン探索などをこなしつつ、村の人々と交流しながら、牧場主として暮らしていくことになる。
今年3月に配信されたアップデート1.6では、鶏にフィーチャーした新牧場タイプ「メドウランズ」などの新要素が追加されていた。今回配信された最新アップデート1.6.9は、それらの要素をコンソール/モバイル版向けにも適用したもの。さらなる新要素として、紛失したアイテムを対価を支払えば取り返してくれる新キャラクターや、水に落としたアイテムが短時間浮いて回収できる仕様なども実装されている(関連記事)。
アップデート1.6における多彩な新要素がコンソール/モバイル版向けにもついに実装されたアップデート1.6.9。ところがアップデート1.6.9には、あるバグが存在していることが発表されている。それは、特定の状況でパフォーマンスが低下するというものだ。
ConcernedApeの公式Xアカウントを通してEric Barone氏が伝えたところによると、パフォーマンス低下の不具合は「ペットに帽子を被せる」ことが引き金になっているようだ。ペットに帽子を被せる要素は、アップデート1.6にて実装された機能。犬または猫に帽子を被せることができる。しかし、この要素がアップデート1.6.9に際して不具合を引き起こしている様子だ。Eric氏はこの問題の解決策として、すべてのペットから帽子を外してほしいと呼び掛けている。
なおこの報告に対し、あるユーザーが冗談半分で「What’s the lore on that one? XD(これについてのゲーム内ストーリーはあるの?笑)」と問いかけた。するとEric Barone氏は「There’s rumors of a strange rash affecting pets’ ears in Zuzu City and we just want to make sure those ears can breath for a few days(ズズ市ではペットの耳に奇妙な発疹が出るという噂があるので、数日間ペットの耳の通気性を確保したいだけです)」と返信。もちろんゲーム内でペットたちの耳に発疹ができるような要素はないため、これはEric氏が即興で考えた冗談だろう。
この対応は『Stardew Valley』の世界観を守るスマートな切り返しとして、プレイヤーの舌を巻かせたようだ。実はEric氏はこの投稿の前日にも、新牧場タイプの1日目の夜に扉を開けたままにしておくと鶏がいなくなってしまうバグについて「There is a wild coyote on the farm day 1 rn(1日目の牧場には野生のコヨーテがいます)」とユニークな注意喚起をしていた(現在このバグは修正済み)。
そうした例もあり今回のユーザーもEric氏に“なぞかけ”を迫ったとみられ、同氏が上手く切り返したかたちだ。本作は牧場での日常を通して、スターデューバレーでの暮らしに没入するロールプレイも持ち味のひとつ。バグの発生や対策を世界観に落とし込んで伝える同氏のアイデアは、引き続き楽しまれているようだ。
『Stardew Valley』は、国内向けにはPC(Steam/GOG.com/Microsoft Store)/Xbox One/Nintendo Switch/iOS/Android向けに配信中だ。