今年2月にSteamやHumble Storeで販売開始となるやいなや、たちまち総販売本数100万本を突破した牧場経営SLG『Stardew Valley』。大きな注目を集めた本作では、現時点でSteamユーザーが制作したMODを投稿できる「Steam Workshop」機能は残念ながらサポートされていないのだが、代わりに「Stardew Valley Mod forum」や「StardewValleyMods.net」といったStem外のMODコミュニティは発売直後から大いに盛り上がり、今なお数えきれないほどのMODが登録されている。
『Stardew Valley』のMODにはプレイヤーキャラクターを含む住人やペットの見た目を変えるものから、新たなアイテムの追加、釣りシステムをより簡単にするなどゲームバランスに手を加えるものまで多岐に渡る。その中でも今注目のMODが今回紹介する「Makeshift Multiplayer」だ。本MODはその名の通り『Stardew Valley』でのオンラインマルチプレイを可能にしてくれるもの。開発者Eric Barone氏がリリース当初語っていた、そしてプレイヤーの多くが待ち望んでいる「最大4人が参加可能なCo-opモード」の実現は予定より遅れているようだが、「Makeshift Multiplayer」と「Stardew Modding API (SMAPI)」の2つをインストールするだけで簡単にこの希望を叶えてくれる。
エネルギーが少なく一日の行動が限られがちなプレイ一年目でも、互いにで力を合わせれば農作業も楽々。何より同じ時間とゲーム内空間を友達と共有して遊べるのが、本MOD最大の楽しみだ。
プレイ中の『Stardew Valley』に参加した場合、稼いだGoldや住人との親密度はホスト側と共通に。アイテムインベントリや取得済みスキル、自宅の内装はプレイヤー個別の扱いになる。本作はゲーム開始1年目から2年目はやりたいことや季節イベントが盛りだくさんなのに、お金もスキルも時間が足りずとにかく忙しい。それもまた楽しみの一つではあるが、友達とプレイすれば農作業や素材集めも効率的に進められだろう。10月7日の大規模アップデートでは新規エリアとそれに伴うクエスト、新たな作物と加工食品、今までと大きく異なる農場マップなどが追加されている。既存コンテンツは遊びつくしたというプレイヤーも、この機会に新要素をマルチプレイで体験してみるのもよいだろう。
「Makeshift Multiplayer」は完成度の高いMODではあるが、いくつか注意点もある。マルチプレイ中にホスト側のキャラクターが作物の種を植えられなくなる、イベントの会話やムービーが始まっても、もう片方のプレイヤーは関係なく行動できてしまう、季節イベントが正しく始まらないなどのバグが現在確認されている。また、本来はメニュー画面やインベントリを開いているとゲーム内時間は停止するのだが、マルチプレイ中はホスト側に依存するためゲストプレイヤーが何をしていても時間は経過してしまう。夜中の2時までにベッドに入らないと気絶してゴッソリ所持金を”治療費”としてもっていかれるので、このあたりはゲスト側がいったんプレイを中止するなど回避手段を取るのがよさそうだ。
また、実際のプレイにはMOD導入以外にホスト側はポートの開放が必要になるほか、万が一に備えて必ずMOD導入前のゲームデータをバックアップとして別途保存しておいてほしい。