パワーアーマーで大群蹴散らしTPS『Space Marine 2』発売されるや否や人気爆発。Steamの「Warhammer 40,000」ゲーム史上最大の人気
パブリッシャーのFocus Entertainmentは9月9日、『Warhammer 40,000: Space Marine 2』(以下、Space Marine 2)をリリースした。本作は9月6日よりシーズンパスの所有者向けに先行プレイを開始しており、10万人の同時接続を記録し話題を呼んだ(関連記事)。リリースを迎えた現在もその勢いはとどまるところを知らず、Steamにて同時接続プレイヤー数20万人以上を記録する大盛況を見せている。
『Space Marine 2』は、Games Workshop社が展開するミニチュアウォーシミュレーション『Warhammer 40,000』を題材とした三人称アクションシューターだ。舞台となるのは宇宙進出を果たした人類がエイリアンや混沌の異次元から現れる悪魔などとの苛烈な生存競争を強いられる遠い未来。プレイヤーはパワーアーマーに身を包んだ人類のエリート戦士「スペースマリーン」として人類の帝国を守るための戦いに身を投じていくことになる。
大まかな舞台設定は2011年にリリースされた前作『Warhammer 40,000: Space Marine』から引き継がれており、キャンペーンモードの主人公も前作と同じ人物。一方で敵のメイン勢力が「オルク」と呼ばれるややコミカルな言動を見せる種族(一般的なファンタジーでいうオークに相当する)から「ティラニッド」と呼ばれる大型の虫のような種族に変更されたことに合わせて、全体的なビジュアルもややダークになっている印象だ。
本作にはストーリーが楽しめる「キャンペーン」、最大6対6の対人戦が行われる「PvP」、最大3人までの協力プレイが可能な「PvE」の3つのモードが用意されている。なお開発を手がけるSaber Interactiveは協力プレイ対応のゾンビTPS『World War Z』などの開発元として知られるスタジオだ。PvEモードなどでは、同スタジオの「Swarm Engine」によって描かれる敵の大群との戦いを楽しめる点も持ち味となる。
本作は先述のとおり9月6日よりシーズンパスの所有者向けに先行プレイが実施され、盛況を博していた。一方でSteamユーザーレビュー面では伸び悩み、一時期は67%の好評率まで落ち込んでいた。ゲームプレイ面は評価されていたものの、ゲームのクラッシュやサーバーの不調などが報告されており、不評に繋がっていた模様だ。
現在では正式リリースと同時に修正パッチが配信され、ゲームのパフォーマンス面は改善されたことも報告されている。また正式リリースに伴い本稿執筆時点では80%の好評まで評価が回復し、ピーク時には同時接続プレイヤー数がSteam上で22万人を突破していた(SteamDB)。この数字は2022年に発売された『Warhammer 40,000: Darktide』の約10万人の記録を超えており、『Space Marine 2』は発売後さっそく『Warhammer 40,000』を題材とするSteam上のゲームとしてもっとも人気を獲得したタイトルとなった。
なおSteamユーザーレビューにおいてはスペースマリーンとしてパワーアーマーに身を包み、エイリアンたちの軍勢を力で押し返していくゲーム体験が好評。先述のSwarm Engineによる、こだわりの大群表現なども迫力あるゲームプレイに繋がっているのだろう。また、『Warhammer 40,000』シリーズの魅力である退廃的なアートスタイルや戦争絶えぬ世界観などが美麗なグラフィックで描かれている点も、ファンからの評価に繋がっているようだ。このほかSNS上では、本作のアクション性の高さなどを称賛する反応も寄せられている。
反面、現時点では、特に武器種のバリエーションの少なさといったコンテンツ量や、ゲームバランスの悪さなどが課題点として指摘されている。またゲームの安定性についても、環境によってはいまだに不安定との報告もある。
一方でロードマップによると、開発元は発売後の数週間にわたりコミュニティからのフィードバックの収集に集中し、迅速にパッチによる調整・改善をおこなっていくとしている。また本作はシーズン制で運営される計画であり、今後も新規コンテンツの実装が計画されているようだ。新たなマップや敵、新武器なども無料の追加コンテンツとして用意されるとのこと。一部課題を抱えつつもすでに大きな人気を博す作品であり、今後のアップデートにも注目したい。
『Warhammer 40,000: Space Marine 2』はPC (Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。